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都市対抗野球 全力プレー、豪雨の被災地に誓う 今夕開幕

豪雨で甚大な被害を受けた福岡県朝倉市に勤務先がある福岡市・九州三菱自動車の安藤彰斗外野手(左)。被災者の気持ちを背負い、開幕戦に臨む=東京都文京区の東京ドームで2017年7月13日午後0時27分、生野貴紀撮影

福岡市・九州三菱自

 東京ドームで14日夕に開幕する社会人野球の第88回都市対抗野球大会(日本野球連盟、毎日新聞社主催)の第1試合に、福岡市・九州三菱自動車が登場する。本大会直前、九州北部豪雨が地元の福岡、大分両県を中心に甚大な被害をもたらした。避難を余儀なくされ、厳しい生活が続く住民らに、チームとして何ができるのか。城戸(きど)周平主将(26)は「精いっぱいプレーすることで、被災地を少しでも勇気づけたい」と願う。

 開幕前日の13日。東京ドームでの約1時間の練習で、選手らはノックや打撃練習などに取り組んだ。5年ぶりとなるドームには選手の大声が響き、笑顔も見られた。しかし、豪雨の話題になると、表情は硬くなった。「身の危険を感じました」「今も心配です」。14日時点で30人の犠牲者が確認され、18人の安否が分かっていない。地元のことが、常に頭から離れない。

 選手の大半は営業を担当するディーラー。安藤彰斗(あきと)外野手(23)は、被害が大きかった福岡県朝倉市内の販売店に勤務している。被害が拡大した6日は顧客の安否確認のため、約100軒に電話をかけ続けた。「車が水没してエンジンが動かなくなった」。被害を聞くと、レッカー車を手配して故障に対応した。現場に向かう道中に見た田んぼは土砂や流木で埋まり、見慣れた風景は一変していた。

 豪雨が続き、朝倉市に隣接する同県筑前町の練習グラウンドは、使用できる状態ではなくなった。本大会直前の「調整」に予定していた社会人チームとの練習試合は、全て中止になった。代表に決まったのは6月上旬。今月10日に上京し、急きょ決まった関東の大学との練習試合まで約1カ月、ゲームから離れた。

 「試合勘は戻るのだろうか」。相手は昨年覇者の愛知県豊田市・トヨタ自動車。不安も頭をよぎるが、城戸主将は「思い切ってぶつかっていく」とひるまない。

 安藤外野手は、朝倉市で被災した顧客がわざわざ店舗を訪れて「ドームでがんばって」というメッセージを託してくれたと同僚から伝え聞いた。「被災地のために」。チーム全員が同じ思いを胸に、初戦に臨む。【佐野格、生野貴紀】

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