Photoたいむ:手話と筆談でお酒を 北名古屋の聴覚障害者、前田さんのカフェバー /愛知

毎日新聞 2012年02月19日 地方版

聴覚障害者も安心してお酒が楽しめる「カフェ・バーしゅわしゅわ(手話酒話)」=愛知県北名古屋市で2012年2月13日、兵藤公治撮影
聴覚障害者も安心してお酒が楽しめる「カフェ・バーしゅわしゅわ(手話酒話)」=愛知県北名古屋市で2012年2月13日、兵藤公治撮影
多くの人が集まりやすいようにと月2回行われる「手話べり会」
多くの人が集まりやすいようにと月2回行われる「手話べり会」

 「しゅわしゅわ」といっても、炭酸がはじける音ではありません−−。愛知県北名古屋市九之坪天下地にある「しゅわしゅわ(手話酒話)」は、聴覚障害者と健聴者が手話や筆談で気軽に交流できるカフェバーだ。聴覚障害者である店主、前田誠治さん(40)が昨年8月、「ろう者が安心してお酒が飲める店を」とオープンした。

 前田さんは大学生までは高音が聞こえない程度の難聴だったが、徐々に聴力が落ち、35歳でほとんど聞こえなくなった。2年前、勤めていた会社をリストラで辞めたが聴覚障害者の再就職は厳しく、夢だった自営業の道を選んだ。手話を徹底的に覚え、名古屋市内のバーでバーテンダーの修業もした。店舗探しや業者との交渉は、北名古屋市が行う地域生活支援事業の手話通訳者派遣や設置通訳者の代理電話などを活用。苦労の末、やっと開店にこぎつけた。

 店では昼間に、手話だけでおしゃべりする「手話べり会」を開いている。初心者には筆談で対応し、楽しく手話を覚えてもらえるよう気を配る。日が落ちると、しっとりとしたムードのバーとなり、カウンターを挟んで手話と笑顔の花が咲く。

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