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成瀬ダム建設:「利水、治水両面で不要」 反対派が全国集会 /秋田

 ◇民主・京野氏「意見集約を」

 横手市で25日に「成瀬ダム問題全国集会」(成瀬ダムをストップさせる会、水源開発問題全国連絡会=水源連=共催)が開かれ、東成瀬村に建設が計画されている国直轄の同ダムについて「利水、治水の両面で不要」との意見が出された。政権交代後、前原誠司・国土交通相は年度内の“ダム事業見直し”を表明している。集会ではダム予定地の住民の生活再建に力を入れることや、見直し組織を結成して河川行政を徹底的に精査することを政府に求める宣言を採択した。【坂本太郎】

 集会には「ストップさせる会」や全国のダム建設反対団体から約150人が参加。関連工事が進む現地視察もあった。

 同会の奥州光吉代表は、転流溝設置や国道342号の付け替えなどが進み本体工事着工の一歩手前の状況であることを説明。成瀬ダムについて「実質的には農業用のダムだが、国営平鹿平野農業利水事業で水が不足している下流専用の水路も整備されている。ダムを造るのは二重投資になるのではないか」と訴えた。

 また治水面について、水源連の嶋津暉之・共同代表は雄物川の全流域面積に対する成瀬ダムの流域面積は1・4%であるとして「雄物川全体に対しては意味を持たない」と指摘。国交省の費用便益の計算方法にも疑問を呈した。

 集会には、今夏の衆院選で初当選した地元・秋田3区選出の京野公子衆院議員(民主)が出席。「経済が苦しいから公共事業が必要だとする観点からのダムの推進には、疑問を抱かざるを得ない」と話した。

 京野氏は同会が衆院選前に実施した公開質問状に対して、同ダム事業を「見直しの方向で検討する」と回答している。だがこの日は、「ダム以外に選択肢がないか、円卓会議のような場所で大いに意見交換をして賢明な政策に向かうよう意見集約できないか」と述べるにとどまった。

   ◇  ◇

 同会のメンバーらはダム建設にかかわる県負担金の差し止めなどを求めて佐竹敬久知事らを相手取った行政訴訟を秋田地裁に起こし、県側は争う姿勢を見せている。

 答弁書で県は「恒常的に水不足が生じている」とし、治水上の必要性もあると説明。佐竹知事は県議会で「現段階では進める立場に変わりはない。硬直した考えではないが、費用対効果だけで見直すのはいかがなものか」と語った。

 県河川砂防課は「国の事業なので個別に答えることはできないが、これから審理の中で立場を明らかにしていきたい」としている。

毎日新聞 2009年10月27日 地方版

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