東日本大震災:原発「勝負の年」 福島の警戒区域で牛管理・吉沢さん講演−−灘区 /兵庫
毎日新聞 2013年03月03日 地方版
命について考える企画展「いのちを感じる つながるいのち」が2日、神戸市灘区神ノ木通3の「のびやかスペースあーち」で始まった。東京電力福島第1原発事故で、原則立ち入り禁止となった警戒区域内で牛を管理する「希望の牧場プロジェクト」の吉沢正巳代表(58)の講演もあり、東日本大震災発生から2年となる11日を前に「原発を乗り越える勝負の年。空気に流されず、自分の頭で考えて」と来場者ら約40人に呼びかけた。
神戸大学大学院人間発達環境学研究科が市民団体「神戸・子どもと教育ネットワーク」などと協力して開催。人の都合で殺される動物をテーマに、太平洋戦争中に動物が殺処分された諏訪山動物園に関する絵や当時の記事などを展示した。
同原発事故では、政府が福島県に原発の半径20キロ圏の警戒区域の家畜を安楽死させるよう指示した。吉沢代表は「決して売り物にはならない牛で、生かす意味があるのかと悩んだこともある。それでも牛飼いに戻りたい」と語り、「国は牛たちを『生きたがれき』扱いするが、原発被害の『生きた証拠』でもある」と指摘した。展示は7日まで。3、4両日は休館。【渡辺暢】
〔神戸版〕