国の特別天然記念物で生息数が減少しているライチョウの生態などについて議論する「第10回ライチョウ会議」(実行委員長、小宮輝之・上野動物園長)が2、3両日、上野動物園(台東区)と東京大学(文京区)で開催された。この会議は年に1回、研究者らが開いているもので、今年は北極圏に生息するライチョウを飼育している同園で、都内では初めて行われた。
白山で今年6月、70年ぶりに生息が報告されたライチョウについて、石川県白山自然保護センターの上馬康生さんは、これまでに3回確認され、羽根やふんも採取されていることを報告。「個体の落ち着いた様子から人為的に持ち込まれたものではなく、約70キロ離れた御嶽山などから移動してきたのではないか」との見解を示した。
また、有識者によるパネルディスカッションでは、地球温暖化やニホンジカの侵入などで生息域である高山帯の環境が変化している現状や、行政や動物園など関係者が連携して保全を進める必要性などが議論された。大会は、野生絶滅したトキやコウノトリのように、取り返しのつかないレベルまで減少する前に、ライチョウの保全に努めるべきだなどとする宣言を採択し、閉会した。【佐藤岳幸、足立旬子】
毎日新聞 2009年11月5日 地方版