上関町長島での原発建設計画で、中国電力は28日、灯浮標(ブイ)が置いてある平生町田名埠頭(ふとう)にクレーン台船を接岸しようとしたが、反対派に阻まれ、ブイの積み出しはできなかった。台船を出すのは3週間ぶり。中電の社員は姿を見せず、請負業者だけで作業を試みた。
28日午前10時ごろ、クレーン台船が埠頭近くに姿を見せ、近くに待機していた上関町祝島の漁船6隻やシーカヤック12艇が岸壁へ先回り。漁船はいかりを下ろして、台船の進入を阻止した。約1時間後、台船は作業を断念したが、作業を邪魔しないよう島民らと交渉したのは請負業者で、中電の社員はいなかった。
反対派からは「中電が丸投げした。対話を重視すると言うのは口ばかりだ」との声も上がった。中電は「我々が同行しては反対派を刺激し、作業ができにくいこともあるのではと考えた。打開策のない中で、選択肢の一つとして試みた。説得や交渉することをあきらめたわけではない」と話した。【近藤聡司】
〔山口東版〕
毎日新聞 2009年10月29日 地方版