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 放鳥された国の特別天然記念物のトキが冬を迎えます。野生復帰にはどんな難しさがあるのでしょうか。

     野生復帰は、野生で絶滅した動物を人の手で再び野生に戻すことで「再導入」とも呼ばれます。トキの場合、野生に残っていた最後の5羽を81年に捕獲し、人工の環境下で繁殖させる取り組みを本格化させました。幸い、中国から贈られたペアの人工繁殖が成功し、個体数は現在121羽まで増えています。

     佐渡トキ保護センター(新潟県佐渡市)に順化ケージを造り、自然に近い環境で放鳥に備え、9月25日に10羽を放鳥しましたが、メス1羽の死が確認されました。野生には敵が多く、餌不足の心配もあります。自立して生きられる環境整備も欠かせません。国内初の野生復帰例となったコウノトリ(05年に放鳥)の場合、地元の兵庫県豊岡市では地域ぐるみで環境活動が進んでいます。

     米国では、イエローストーン国立公園で野生復帰したオオカミが増え過ぎ、生態系や地元住民の生活に影響を与えています。野生を人間の手で制御することは容易ではありません。【元村有希子】

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