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大衆作家・ガルシア・マルケス

「おしゃべり人生」か「ほら吹き人生」か

ガルシア・マルケスの小説の舞台、コロンビア北部のグアヒーラ地方で

 自分の中の何かが失われた、と言うとちょっと格好いいが、ガブリエル・ガルシア・マルケスの死を知らされ、はっきりわかったのは、私自身、学生のころから彼の影響をかなり強く受けてきたことだ。

 18歳、大学生協の書店で平積みされていた彼の本に出会い、以後、彼の作品群は常に私の傍らにあった。大学を出て技術屋になる前、インド・ヒマラヤに行く予定を急きょ中南米に変えたのは、いくつか理由があったが、一生に一度でいいから彼の作品世界を見てみたかったというのもあった。鉱山会社で技術屋をしていた27歳の5月、突然、「ジャーナリストになろう」と思い立った日の前の晩、枕もとのスタンドを消すまでつらつら読んでいたのは「予告された殺人の記録」だった。

 ガルシア・マルケスの作品がドーンと直接、自分を動かしたわけではない。ただ、それは私が何かを始める時…

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藤原章生

福島県常磐市(現いわき市)生まれ、東京育ち。北海道大学工学部資源開発工学科卒業後、住友金属鉱山に入社。1989年、毎日新聞社記者に転じる。長野支局を経て1992年より外信部。ヨハネスブルク特派員(1995〜2001年)、メキシコ市支局長(2002〜2006年)、ローマ支局長(2008〜2012年)、夕刊編集部記者を経て2013年4月より編集委員兼郡山支局長、2014年4月より編集委員(地方部兼デジタル報道センター所属)。2005年、アフリカを舞台にした短編集『絵はがきにされた少年』で第3回開高健ノンフィクション賞を受賞。主な著書に『ガルシア=マルケスに葬られた女』(集英社、2007)、『翻弄者』(集英社、2009)、『ギリシャ危機の真実 ルポ「破綻」国家を行く』(毎日新聞社 2010)、『資本主義の「終わりのはじまり」』新潮選書、2012)社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会発行の点字月刊誌「点字ジャーナル」に長文コラム「自分が変わること」を連載中。

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