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塩村議員の一問一答詳報 議場から反論しなかった理由は

インタビューに答える塩村文夏・東京都議=東京都新宿区で2014年6月20日、武市公孝撮影

 東京都議会で女性の妊娠・出産を巡る問題で初めての一般質問に立った際、「早く結婚しろ」などとやじを受けた、みんなの党会派の塩村文夏(あやか)都議(35)が20日、毎日新聞の単独インタビューに応じた。今回の問題を「妊娠、出産などに悩みを持つ女性に同じことが言えるのか。『セクハラ』の一言には収めにくい」とし、「今後は品性のないやじが飛ばない都議会にしていきたい」と語った。一問一答の詳細は次の通り。

 −−今日の動きからまず聞きたいのですが、議長に処分を求める要求書を提出したものの、受理されなかった。どう受け止めていますか。

 ◆やじ騒動が起こってから、まず自浄作用というか、(発言者の)申し出を待っていたが、いろんな報道に接する中で、それは難しいと感じました。議会に助けを求めたいという思いで、要求書を提出したのですが、不受理だったのは残念です。(要求書の)補正をして出してと言われても、まずは(発言者を)特定してくれという意味だと受け止めました。現状、特定ができていないので、議会に助けてください、という意味合いもあった要求書だったのですが……。

 −−特定に関することですが、塩村議員から見ると左側、つまり自民党会派側ですね。今もこの人だと特定はできていない?

 ◆そうですね。左側の後方ですが、あの辺りに座っていた2、3人の中だろうということまでしか言えないです。

 −−どの発言が耐え難いと思ったのでしょうか。

 ◆パンチをくらったのは「自分が結婚しろ」といった趣旨のやじですね。まさか今の時代にこんなことを言われるとは……。「こういうことを言ったらアウトですよ」というような典型的な事例、セクハラの言葉だと思いますので、それがまさか今の都議会の議場で出てくるとは、と面食らってしまいました。

 −−塩村議員は広島出身の被ばく2世だと公表しています。「産めないのか」という発言に対して、どう受け止めていますか。

 ◆被ばく2世もそうですが、いろいろな立場であったり、年齢、病気など結婚や妊娠、出産に悩みを持つ女性はたくさんいます。私だけでなく、悩みを抱えている女性に、本当にそのようなことが言えるのかと思いました。失礼ではないか、と。悩みがある女性に対する取り組みを都が進めるべきだ、という質問をしている中で、そんなことが言えるのか、とは思いますし、驚きました。

 −−これはツイッターから多く寄せられていた質問ですが、議場から反論しなかったのはなぜでしょうか。

 ◆一瞬、(質問を)止めるべきかとは思ったのですが……。本当に止めていいのか分からなかったです。質問をすべて消化できるか分からない、まずは質問を優先しよう、と考えました。止めることで、やじが正当なものだと思われてしまうかもしれないのが嫌でした。涙は流していませんが、「結婚しろ」とやじが飛んだときに、普通であれば「これはいけない」という反応になると思ったのですが、笑っている方もいました。

 質問を進めていくうちに、妊娠、出産に関するやじも聞こえてきて「あれ、みんなおかしいと思っていないのかな」と思いました。そこで不妊治療を受けている友達や相談してきた人の顔が浮かんできました。私は議員のバッジをつけている人の前で東京都の取り組みを聞いているのに、その議員さんたちに届いていないという悲しさと悔しさはありました。

 −−ツイッターなどではこれは「セクハラ」という言葉でとどめてはいけない、という指摘もあります。ご自身の見解を教えてください。

 ◆いろんな考えができると思います。人格権の問題もありますし、議員として正当に質問に立っている中でやじられたという問題もあります。「セクハラ」の一言には収めにくいとは思っていますが、分かりやすく皆様に届くのも大事だと思うので「セクハラ」だということも否定はしません。

 −−世間の反応がこれほど大きくなると思いましたか?

 ◆最初は全然思いませんでした。やじが重大な問題だとは思いましたが、議会の大多数があれでよし、としたのであれば、もしかしたらこの中では「あれがよし」とされるかもしれないとは思いました。

 あと、議会が終わった後にすぐ発言者か会派の代表が「申し訳なかった」とか「今後は無いようにする」とかフランクな感じで来て下さると思ったのですが、終わってから5分たっても10分たっても来てもらえなかった。そのときは抗議までは考えてはいませんでした。もちろん、ありえない発言ですし、信じられないとも思うし、言ってはいけない言葉で悩んでいる人を否定した言葉ですが、それでも、謝罪にきてくれたら話は違ったと思います。

 それがないので、「悪いと思っていないのか」という思いが芽生えてきました。悲しかったです。質問が終わってから、本当にこのまま流されていくのが正解なのかわからない。私が1期目で、声を上げることができない。もし何期も重ねた議員なら、違った行動が取れたかもしれないと思うこともありました。

 −−都議会は、今回含めて、やじはひどいなと感じますか?

 ◆この間、国会や区議会を見学しました。いろんな議会知っているわけではないですけれど、普通に働いてきた感覚から言うと、「あれ?」と思います。少なくとも、街頭演説に立っている議員の先生方から、発せられている言葉だとは思えなかったです。「皆様のお役に立ちたい」であるとか「皆様の声を届けていく」と、街頭でよく聞いてましたから。

 −−今回、傍聴席にご家族もいたのですか。

 ◆広島から妹が来ていました。終わってから「これは何なんだろう」と。「議会って、こんなところなの」と言ってました。

 −−他の議員は何と。

 ◆自民党会派以外の方から「あれはないよね」と声をかけられました。

 −−やじを浴びせた議員はどのような表情をしていましたか。

 ◆表情までは、見えませんでした。

 −−もし今後、同じようなことが起きたらどうしますか。

 ◆それはさすがにないと信じたいです。これをきっかけに、品性のないやじが飛ばない議会になってほしいと思います。

 −−今回のやじ問題を今後の議会活動にどう生かしていきたいですか?

 ◆まだ問題の解決は見えていませんが、まずはこの議会で、このようなことが二度と起きないよう訴えていきたいと思っています。

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