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歩道での対面通行許容 舛添都知事が示す

東京都内に設置されている自転車歩行者道。自転車側を対面通行するが、危険性も指摘されている=東京都豊島区で2014年3月16日午後3時過ぎ、馬場直子撮影

 2020年の東京五輪に向け、自転車走行路の整備推進を掲げる東京都の舛添要一知事は8日、具体的な整備手法として、歩道上で対面通行を許容していく方針を示した。国は、自転車の走行路を車道に設けるよう促しているが、知事の姿勢はこれと逆行する。有識者からも「自転車の事故防止につながらない」と懸念する声が上がっている。

     都内の自転車レーンや、自転車歩行者道(自転車が通行できる幅広の歩道)を視察後、報道陣の質問に答えた。

     舛添知事は、都内に現在ある自転車走行路計126キロを20年までに倍の約240キロにしたいと表明。そのうえで今後の整備方針について「幅員を含めさまざまな形の道路がある。車が通るのが精いっぱいのような場所で車道を減らして自転車走行路をつくると、車が不便になる」と述べ、車道上の自転車レーンだけでなく、歩道にも自転車の走行路を設ける考えを明らかにした。

     加えて、広い歩道で自転車と歩行者の通行部分を分けるだけでなく、狭い歩道でも自転車と歩行者の混在を想定していることを説明。国の姿勢を理想としつつ、車道上の整備が難しい理由として路上駐車の存在を挙げた。

     さらに、「自転車の(左側)一方通行化が望ましい」としながらも、幅が広い歩道では双方向の通行も考えていると述べた。

     都安全施設課によると、都内の自転車走行路計126キロのうち、車道上の自転車レーンは11.6キロしかない。今年度は16カ所計11キロを整備する計画で、うち自転車レーンは5.9キロ、自転車歩行者道は5.2キロ。

     自転車の走行路を巡っては警察庁が11年、歩道通行も容認してきた従来の姿勢を改め、自転車の原則車道走行を明確に打ち出した。12年には国土交通省とともに、自転車レーンなど車道上の走行路整備を促すガイドラインを作成している。

     舛添知事の方針について、自転車政策を提言するNPO法人・自転車活用推進研究会の小林成基理事長は「知事の自動車重視の考えに落胆した。車道で自動車と自転車の共存が難しければ、自動車を減らすのが欧米の考え方。知事の方針だと自転車の利便性は担保されるが、事故の減少にはつながらない」と指摘する。

     また、国のガイドライン作成に関わった徳島大大学院の山中英生教授は「必ずしも車道上の整備にこだわらないが、事故防止の観点から自転車の一方通行化が必要」との見方を示した。山中教授は、自転車が関係する事故の85%は自転車が対面通行している場所で、出合い頭や右左折に伴って起きていると指摘。その理由を「自動車のドライバーが、かなりの速度で両方からやって来る自転車に配慮するのは難しい」と説明。さらに「東京の歩道は歩行者がたくさんおり、課題は多い」とも話している。【馬場直子/デジタル報道センター】

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