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対立越え絆深める ユダヤ人とパレスチナ人の混声合唱団、来日公演へ

ユダヤ人とパレスチナ人が一つになって練習する「エルサレム・ユース・コーラス」のメンバーたち=YMCA・エルサレム・ユース・コーラス日本招聘プロジェクト実行委員会提供

 エルサレムのユダヤ人とパレスチナ人の若者による混声合唱団「エルサレム・ユース・コーラス」の一行が、初の外国公演のため11日に来日する。イスラエルでは、パレスチナ自治区ガザで戦闘による死者が1650人を超えた。受け入れ団体は「こんな時だからこそ平和の大切さを伝えてほしい」と、来日を心待ちにしている。

     エルサレム・ユース・コーラスは、イスラエル・パレスチナ問題の解決を目指すユダヤ系米国人のマイカ・ヘンドラーさん(25)が2012年、「音楽を通して異文化を理解し、新しい価値やコミュニティーを生み出したい」とエルサレムで設立した。オーディションで選ばれた10代の28人(ユダヤ人14人、パレスチナ人14人)が週1回、コーラスの練習を通して絆を深めている。

     練習場は、イスラエルが実効支配する西エルサレムにある。検問所を通らなければ練習に通えないメンバーもいる。練習の後には対話の時間を持つ。「世の中には自分が教えられたものとは違う物の見方があることに気付いた」(ユダヤ人)「対立する双方の側に、良い人も悪い人もいる」(パレスチナ人)など、メンバーの間に変化が生まれ始めているという。

     受け入れ準備を進めているのは「YMCAエルサレム・ユース・コーラス日本招聘(しょうへい)プロジェクト実行委員会」(10人)。理事長の宮島将郎さん(77)=埼玉県入間市=は、慶応大在学中にコーラスを始めた。米エール大男声アカペラ合唱団「ウィッフェンプーフス」の日本公演を33年前から支え、日本滞在中のホストファミリー探しなどの活動を通してヘンドラーさんと知り合った。

     昨年春、ヘンドラーさんから「複雑な背景を抱えるエルサレムの若者たちに外国、とりわけ平和を享受する日本を見せてやりたい」と相談を受けた宮島さんは、日本公演実現を約束。ウィッフェンプーフスのホストファミリーらとともに、協力者や資金集めに奔走してきた。

     宮島さんは「『隣人』として生きる道を切り開くのは、武力や政治の駆け引きではなく音楽で育んだ友情。平和を願う若者たちの歌声に耳を傾け、平和について日本の人たちにも考えてもらいたい」と話す。

     来日するのはメンバー26人とスタッフ7人の計33人で、20日まで滞在する。コンサートは3回で、14日に京都市で日本の高校生と共演するのを皮切りに、18日には東京都千代田区、19日には東京都北区で小松原高校音楽部(さいたま市)とワークショップを開く。

     一行の滞在費約450万円は全額、有志からの寄付でまかなえそうという。このほか飛行機代約600万円の一部もサポートしたいと実行委は考えており、「引き続き寄付をお願いしたい」と宮島さん。

     寄付の宛先は「三井住友銀行小手指支店 普通預金7378576 YMCAエルサレム・ユース・コーラス日本招聘プロジェクト実行委員会理事長 宮島将郎」。寄付金控除証明書が必要な人向けの別口座もある。詳細はウェブサイト(http://ymca-jyc.jimdo.com/)。【平野美紀/デジタル報道センター】

    ◇参照ウェブサイト

    エルサレム・ユース・コーラスのサイト http://www.jerusalemyouthchorus.org/

    イスラエルのドキュメンタリー作家によるエルサレム・ユース・コーラスの動画 http://vimeo.com/69408574

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