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なるべく乗るな 新潟・加茂市長が小中学生に

 新潟県加茂市が1日、市内の全小中学校の児童生徒、保護者に交通事故の防止のためにはなるべく自転車に乗らないよう求める文書を配布して、波紋を呼んでいる。自転車に詳しい有識者からは「本末転倒な事故対策だ」と厳しい声が上がっている。

     文書は「自転車の事故を完全になくするために」と題し、市内の小中学校12校で配られた。市総務課などによると、8月に市内で男子中学生の乗った自転車が車にはねられて死亡した事故を受け、小池清彦市長が発案したという。

     文書は、車の往来が激しいなか自転車の利用は危険で、市長自身も「自転車に乗る気になれず、運転をやめた」と述べている。その上で、小中学生の自転車事故を完全になくすため「なるべく自転車に乗らない方がよい」と結論づけた。2日夕方時点で、市にはこの文書に反対意見が約10通寄せられ、賛成意見はないという。

     国の自転車ガイドラインの策定に携わった三井住友トラスト基礎研究所の古倉宗治研究理事は「交通事故をゼロにするためには外出するなという考えにつながる。行政として事故対策を放棄している」とし、「必要なのは事故の原因を分析した上で防止策を考える姿勢だ」と話した。

     実際に、自転車による死傷事故は多いのだろうか。2013年の新潟県内の事故状況を記した同県警の「交通年鑑」によると、小中学生の交通事故死亡者は車の同乗中、歩行中がそれぞれ1人の計2人。自転車運転中はゼロだった。負傷者は、車の同乗中が167人で最多。自転車運転中は141人、歩行中が100人だった。

     自転車政策を提言するNPO法人「自転車活用推進研究会」の小林成基理事長は「まずは速度を落とすなど車の対策をすべきだ」と訴える。さらに「市長は車を優先するという考えから抜けきれていない。指導しやすさから自転車を規制している」指摘した。【馬場直子】

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