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南 伸坊・評『春画と印象派』木々康子・著

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ジャポニスムとは何だったのか?

◆『春画と印象派 “春画を売った国賊”林忠正をめぐって』木々康子・著(筑摩書房/税抜き2400円)

 タイトルの『春画と印象派』というのがおもしろい。浮世絵が印象派に絶大な影響を与えた、というのは美術史の一般常識だ。が、従来「浮世絵と印象派」というようにつなげられていたものを、あえて『春画と印象派』とズバリといいかえたことで見えてくるものがある。

 なぜ、日本の浮世絵が、西洋の美術を変えるほどのキッカケになったのか? なぜ西洋では芸術作品として高く評価されている「春画」が日本では、目かくしされてきたか?

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