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(61)危機にある人類の記憶

シリア北西部イドリブ県から盗掘されて闇市場に流出した遺物。シリア政府が回収した=首都ダマスカスで2015年7月、フアード・アリ撮影

 考古学者の間では、シリアは文化遺産の宝庫だと評されている。カナーン、バビロニア、アッシリア、ペルシャ、ギリシャ、ローマ、イスラム。古来、多くの文明がこの地で栄えてきた。しかし、現在起きている紛争は、文明の記憶を残す貴重な遺跡に配慮することなく続いている。破壊、放火、略奪、盗掘。過激派組織「イスラム国」(IS)は言うまでもなく、政府軍や反体制派による戦闘行為も、遺跡の破壊を招いている。

 文化省などによると、シリアには国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産6件を含めて、約400…

フアード・アリ

1980年生まれ、ダマスカス在住。ティシュリーン大学(シリア西部ラタキア県)で英文学を学び、卒業後はシリア国営テレビなどで勤務。日本の印象は「平和と教育で優れた国」。シリアで毎日新聞の取材をサポートしている。

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