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堀 和世・評『戦下のレシピ 太平洋戦争下の食を知る』斎藤美奈子・著
2015/8/11 16:39(最終更新 8/11 16:39)
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戦争を作って食べてみる 腹の底から70年前を知る
◆『戦下のレシピ 太平洋戦争下の食を知る』斎藤美奈子・著(岩波現代文庫/税抜き860円)
兎(うさぎ)を1羽2羽と数える習わしの元ははっきりしないが、獣肉食を禁じる仏法の手前、兎を鳥とみなしたという説はもっともらしい。
だが、確かに兎はけものであり、さもなければ鳥と偽ってまでして食うことはない。
兎が鳥である限り、誰も法を侵したことにはならない。むろんこれは安倍政権がごり押しする安保法制のアナロジーである。自衛隊の後方支援は米軍による武力の行使と一体化しないと言う。しかし本当は一体化したいのだ。さもなければ合憲と偽ってまで、自衛隊員に命を懸けさせることはない。
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