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妻だとわからない夫 「報われない愛」の苦しさ
16歳の時に会ったあなたに騙(だま)されて、スラバヤまで連れて行かれ、捨てられた。もう鏡に映るのはおばあさん。わたしにはあなたのくちびるしか見えなかった。でもあなたは、わたしのお金が欲しいだけ。ジョニー、あなたは人でなし。それでもわたしはあなたが好き。
クルト・ワイルの名曲、「スラバヤ・ジョニー」ですね。誘惑されて捨てられて、それでも男への思いを断つことができない。胸が潰れるような歌ですが、これは「スラバヤ・ジョニー」を地で行くような映画です。
強制収容所から生還した女性、ネリー・レンツ。大怪我(けが)をした顔を整形したところ、もとの顔とはずいぶん違ってしまった。ドイツに帰ってきた目的は夫に会うことですが、探り当てた夫のジョニーはネリーがすでに死んだものと思い込んでいて、目の前のネリーが自分の妻だとはわかりません。
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