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18歳選挙権

2コマで教える主権者教育(下)

授業時間1時間で教えるのにぴったりの主権者教育の教材「Work Sheet 18歳選挙権に向けて −読んで考えて整理しよう−」=東京都千代田区の毎日新聞社で2015年12月4日、中村美奈子撮影

 模擬選挙を体験した後、高校や中学で主権者教育をどう進めたらいいのか。元公立高校教諭で明治大学文学部の藤井剛特任教授は、投票先を選ぶヒントを集めたワークシートを使って、1時間授業することを提案する。【五十嵐英美】

    −−記者(以下略) 前回のお話では、まず模擬選挙をやってみようということでしたが、次は?

     藤井氏(以下略) まず模擬選挙、次に各政党のマニフェストの比較をやりましょう。模擬選挙をやったからおしまいではなく、現実の政党の政策を考えるところまでやってほしいのです。

    −−なぜですか?

     若者たちが投票を棄権する理由の一つに、「各政党の言っていることが分からない」というのがあります。若い人は潔癖症だから、すべての政党のマニフェストを理解できないと投票に行ってはいけないと思っているんですね。しかし、大人だって、完全に分かって行っているわけではないし、各党の政策を見比べて投票していることを分かってほしい。それを見せたくて作ったのが、この「Work Sheet 18歳選挙権に向けて −読んで考えて整理しよう−」です。

    −−対象の学年は?

     中学3年から高校生まで、1時間の授業で使うことを想定しています。

     実際の選挙で困らないように、投票先を選ぶ簡単な方法論や投票用紙の見本を載せています。各国の選挙権年齢の一覧表や年代別投票率のグラフを読み解きながら空欄を埋めていき、最後に2014年12月の衆院選の各党マニフェスト要約(毎日新聞を基に作成)から、どの政党の政策に自分の意見が近いか、生徒に選ばせます。

     自分の興味のあるテーマ、重要と思うテーマを選び、各党がどのような政策を提案しているかチェックします。例えば「経済・財政」のところを縦に見ていき、自分の意見に近い政策に「○」、自分と違う政策に「×」をつけてみる。「○」の一番多い政党が、「とりあえずあなたの投票すべき政党なんだよ」と、伝えます。

     生徒が「こうやって選べばいいのか」「簡単じゃないか」と思ってくれればいい。実際の選挙で投票に行く手助けになるでしょう。

    −−公民の授業でやるのがいいですか?

     授業でも、ホームルームでもいいです。模擬選挙をやった後に使ってほしいと思って作りました。

     主権者教育は投票率を上げるためにやるわけではありません。主権者を育てることが目的です。各党の言っていることを理解する力や討論する力、比較する力、そういう力を総合的に身につけなくてはいけないのです。

     文部科学省が作った高校生向けの副教材の中にも、「ディベートで政策論争をしてみよう」「地域課題の見つけ方」などの実践例が載っています。身の回りで起きたことに「あれ、おかしいぞ」とか、「ここどうにかしなくちゃ」と思える力をつけてほしい。もっと言うと、学校教育の根本はそこです。主権者として、公民として、生きる力を養う。今こそ原点に戻りましょうというのが、主権者教育の目的なのです。

      ◇  ◇

     ワークシートはB5判8ページ、1部50円。清水書院のホームページから無料でダウンロードできる。問い合わせは清水書院(03・5213・7151)。

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