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3500人計画 15市町が受け入れ

高齢者の移住受け入れを検討している自治体

 健康な定年前後の人の地方移住を促す「日本版CCRC」構想に関し、全国15市町が計3500人程度の高齢者の受け入れを検討していることが、毎日新聞の調査で分かった。この他にも受け入れを検討している自治体が複数あり、「移住計画」はさらに拡大する見通しだ。地方創生の柱であるCCRCに関する政府の有識者会議は11日にも最終報告書をまとめ、構想実現に向け動き出す。

 調査は11月下旬〜12月初旬に実施。今年秋に地方創生に関する政府の交付金を受けた5県・32市町村に対し、受け入れ人数や居住施設整備の有無などを尋ねた。概数のケースも含め人数を固めていたのは15市町だった。山梨県都留市と栃木県那須町はそれぞれ各1000人を見込んでいる。

 実施時期は「2019年度までの5年間」(那須町など)や「最短で17年度から」(新潟県南魚沼市)などのほか、「早期に」とするにとどまるところもある。

 ただ、どれだけ希望者が集まるかは未知数のうえ、受け入れ施設の整備の大半は民間活力の導入を前提としており、実際にどの程度の移住が実現するかは不透明だ。

 都留市は団地の空き部屋や空き住宅を改修し、見守りサービスの付いた民間の「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」として運営。地元の大学と連携して生涯学習や交流の場の提供を目指す。鹿児島県伊仙町は賃貸住宅を借り上げて移住者に安く貸すことなどを想定する。生活支援には、要介護高齢者らを総合的にサポートする「地域包括支援センター」などを活用する。

 大半の市町村は首都圏からの受け入れを考えている。埼玉県秩父市は人数は未定だが、友好都市の東京都豊島区を主な対象とする意向だ。一方、徳島県美馬市などは首都圏だけでなく都市部の市出身者を中心に呼び込む。高知県土佐町は定着率を高めるため、仕事の多い高知市に住んで週末を土佐町で過ごす「2地域居住」から始め、将来的に土佐町に移住を促す構想を検討中だ。

 西日本のある自治体の担当者は「元気な高齢者が移住してくることで地域の活性化につなげたい」と話す。【阿部亮介】

 【ことば】CCRC

 「Continuing Care Retirement Community」(継続的なケア付きのリタイア共同体)の略称。健康なうちに移住してボランティアなどの社会活動に取り組んだり働いたりして地域に溶け込み、新たなコミュニティーを形成。医療や介護が必要になってからもケアを受けて暮らし続ける。米国で発達しており、日本国内では「シェア金沢」(金沢市)や「ゆいま〜る那須」(栃木県那須町)が知られている。有識者でつくる日本創成会議が、将来、首都圏で多くの「介護難民」が生まれる可能性を指摘し、推進を求めた。政府も、希望者が地方に移住すれば東京一極集中の是正につながるとし、「生涯活躍のまち」として推進方針を決めている。

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