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AIバービー人形

大丈夫?…ネット経由で子供と「会話」

「ハロー・バービー」=マテル社のホームページより

 【ワシントン清水憲司】米玩具大手マテルが米国で発売した人工知能(AI)対応のバービー人形が物議を醸している。子供が話しかける言葉に合った返答をすることができ、「バービーと話したい」という願いをかなえたものの、「子供のプライバシーを損なう」「個人情報を収集しているのではないか」「ハッキングされる」などと、消費者団体が不買を呼びかける騒動になっている。

個人情報・ハッキング恐れ

 問題になっているのは「ハロー・バービー」。11月に発売された。名前を伝えると、「いい名前ね。きょうだいはいるの?」「ケーキは好き?」などと会話ができる。持ち主の音声を自宅のWiFiを通じてインターネット経由で事業者が情報を管理する「クラウド」に送り、AIが内容を分析。適した答えをAIが考え出す。インターネットを通じ返答を送り返し、バービーから音声が出る仕組みだ。

 ただ、子供の好みや、家族や友達を含む個人情報が蓄積されたり、バービーの言葉に、流行の映画や音楽など他の商品を買わせようとする「宣伝」が含まれるのではないかとして、消費者団体「コマーシャルフリー・チャイルドフッド」が発売とほぼ同時に不買運動を開始した。

 さらに、ハッカーが米テレビ局に「簡単にハッキングできた。(人形のある)家のWiFiに接続することも可能」と名乗り出るなど、システムの弱さが騒ぎに拍車をかけた。AIの運用や会話の分析を担当する米ベンチャー企業「トイトーク」は「会話データを蓄積するのは、より良い会話を構築するため」と釈明。「子供の音声データにアクセスされた事例はない」「宣伝目的に使わない」と安心するよう呼びかけ、システムの問題点を見つけた通報者には最大1万ドル(約122万円)の謝礼を支払うと約束した。

 ただ、同社は「完全な技術はない」ともしており、ハッキングへの親たちの心配は収まりそうもない。ハロー・バービーは、家電やクルマなど身の回りのモノがインターネットにつながり、より便利になる「モノのインターネット(IoT)」の玩具版だが、プライバシーとの共存や安全確保に向け、一石を投じた格好だ。

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