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嘉悦学園

不正支出5000万円 勤務実態伴わない給与

 東京都江東区で中高一貫の「かえつ有明中・高校」を運営する学校法人・嘉悦学園が、学園創始者のひ孫で理事長の嘉悦克(こく)氏(76)と家族に対し、2012年度からの3年半の間に労働実態の伴わない給与や手当など計5000万円超を不正に支出した疑いのあることが分かった。理事長の息子で常務理事を務める康太氏(44)は取材に対し「一部の支出にガバナンス上の問題が存在する」などと回答している。

     文部科学省私学部も問題を把握しており、取材に「会計面で不明朗な支出があり、情報提供などの対応を求めている」という。

     毎日新聞が入手した経理資料や学園関係者の話によると、学園は12年4月〜15年9月、「特別顧問」の肩書がありながら実際は学園にほとんど勤務していなかった理事長の妻(74)に約3000万円、同じく母=今年11月に96歳で死去=に約1000万円の「給与」を支払っていたという。また、嘉悦理事長に「繁忙手当」などの名目で支払われた計1600万円にも、不明朗な支出決定や二重払いがあった疑いが浮かんでいる。

     嘉悦理事長は私的な旅行などに学園費を使っている疑いもあり、学内から不満の声が上がっている。10〜11年度には内部規定の上限に相当する約5000万円の退職金を前倒しで受給している。

     文科省は9月中旬、関係者からの情報提供を受け、学園側に調査を要請。学園側は第三者委員会を設け、2度にわたって調査結果を回答したが、文科省が「不十分だ」と再調査を求めている。学園側は月内にも3度目の回答をする予定という。

     毎日新聞は嘉悦理事長への取材を申し入れたが、常務理事の康太氏が書面で回答し「(調査結果を受けて)再発防止策の策定や責任の所在について検討した上で文科省の判断を仰ぐ。現時点で一部の支出に関し、内部の手続きは経ているものの、規定の不備や決裁プロセスの不透明性といったガバナンス上の問題が存在するものも含まれている、との認識です」としている。

     学園は1903年に日本初の女子商業学校として創立。かえつ有明中・高校と嘉悦大学を運営している。【木村敦彦】

     【ことば】嘉悦学園

     1903(明治36)年、熊本県出身の嘉悦孝(たか)氏が日本で初めて女子を対象として設立した商業学校「私立女子商業学校」が前身。併設・改称などを経て現在は、かえつ有明中・高校と嘉悦大学(東京都小平市)を運営している。学園の校訓は「怒るな働け」。英ケンブリッジ大学内に「嘉悦ケンブリッジ教育文化センター」を設けて提携・協力を進めており、嘉悦克理事長は昨年9月、名誉学位を授与された。

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