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米原油輸出解禁

原油安、長期化へ 日本は歓迎

年内最後の記者会見で質問に答えるオバマ米大統領=ホワイトハウスで18日、西田進一郎撮影

 オバマ米大統領は18日、原油の輸出を解禁する条項を盛り込んだ法案に署名した。国内のシェールオイルの増産で積み上がった在庫が輸出に回ることになり、下落が続く世界の原油相場への更なる下押し圧力になりそうだ。原油輸入の8割を中東諸国に頼る日本では、調達先の多様化やガソリン価格低下への期待が広がっている。【寺田剛、ワシントン清水憲司】

     米国は第1次石油危機直後の1975年以来40年間、原油輸出を原則禁止してきた。生産量も大幅に減少したが、技術革新によって地下深くの頁岩(けつがん)(シェール)層からの原油採掘が可能となる「シェール革命」が実現。2008年ごろから一転して生産が急増し、14年にはサウジアラビアを抜き世界最大の産油国になった。

     ただ、輸出禁止のために国内の在庫が積み上がり、原油開発の関連業界が輸出解禁を主張し、野党共和党が支援していた。オバマ大統領は当初、「温暖化対策に逆行する」と反対していたが、輸出解禁を認める条項が予算法案に盛り込まれ、成立しないと一部政府機関が閉鎖に追い込まれることもあり、容認に転じた。

     原油価格は中国経済の減速に伴う需要の減少などで下落が続いている。石油輸出国機構(OPEC)が12月4日の定時総会で減産を見送ったことで下落に拍車がかかり、ニューヨーク市場の米国産標準油種(WTI)は6年10カ月ぶりに1バレル=35ドルを割り込んだ。今後は経済制裁が解除されるイランからの輸出も見込まれるだけに、米国の輸出解禁で原油安の長期化も予想される。収入を原油輸出に頼る新興国にとっては打撃になりそうだ。

     一方、日本では「原油調達先の分散化が進むことは、歓迎すべきこと」(石油元売り首脳)との声が上がっている。原油安で全国のレギュラーガソリンの店頭価格はすでに5年11カ月ぶりの低水準となっているが、石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之主席エコノミストは「米国産原油が世界市場に出回れば、日本の輸入価格の下落につながる」として、ガソリン価格も更に下がると予想する。

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