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大量回収へ メーカー不正改造 警察庁が要請

 全国に流通するパチンコ台で、玉の流れを左右するくぎが不正に曲げられていることが業界団体の調査で判明し、警察庁が業界側に不正機の回収を要請していることが同庁への取材で分かった。不正はギャンブル性を高めるためとみられ、メーカーが出荷段階で行っていたことが判明。業界団体が回収の対象機種を精査しているが、大規模な回収になる可能性がある。

     パチンコ台の多くは、盤面の中央にある「始動口」に玉が入るとデジタル抽選が始まる仕組みになっている。デジタル抽選で「大当たり」になると大量の玉が出る。警察庁によると、不正は、デジタル抽選の回数を増やすため、始動口に玉が入りやすくなる方向にくぎが曲げられていた。盤面の左右などにある「一般入賞口」に入ると「小当たり」として10個程度の玉が戻るが、一般入賞口には入りにくくされていた。

     パチンコ台は一般財団法人「保安通信協会」の検定に合格しなければ出荷できない。不正なくぎ曲げは以前から業界関係者らの指摘があり、警察庁は今年4月、一般社団法人「遊技産業健全化推進機構」に実態調査を依頼。同機構が6〜8月に全国161店舗の258台をサンプル調査したところ、全機に何らかの改変がみられ、検定通過時と同じ状態のままのものは一台もなかった。

     パチンコは刑法で禁じられる賭博行為から外されている。一方、射幸心を高めすぎないよう、大当たりなどの出る確率が風営法や国家公安委員会規則などで規制されている。これらの規制で一般入賞口には10分間に数十個が入ることが求められているが、約6割で全く入らない状態だった。

     このため警察庁は「メーカーの出荷段階でもくぎ曲げが行われている可能性がある」として、メーカーで組織する「日本遊技機工業組合」に調査を指示。同組合は11月、「全35社のうち11社で調べたところ、メーカーの出荷時で、検定を通過したものとは異なるパチンコ台があった」と警察庁に報告した。

     メーカー側の不正は、客を獲得しようとする店側の需要に応えることが目的だった可能性がある。同庁は風営法などに抵触する疑いがあるとして問題機種の回収を要請。メーカー側は店側と協力して回収することを決めた。関係者は「回収は数十万台規模になる可能性がある」と話している。

     警察庁によると、昨年末現在のパチンコ設置台数は約295万台。警察幹部は「くぎ曲げによってギャンブル性が高まると、法律で想定しているパチンコとはまったく異なる状態が生まれてしまう」と指摘している。【長谷川豊】

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