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米露、仲介に動く…早期修復狙う

サウジとイランを巡る関係図

 【ワシントン和田浩明、モスクワ真野森作】サウジアラビアなどイスラム教スンニ派諸国がシーア派国家イランと断交し、中東で宗派間対立の懸念が高まる中、米国とロシアは4日、仲介に乗り出す方針を表明した。サウジとイランの対立激化はシリアの和平協議や過激派組織「イスラム国」(IS)対策に深刻な影響を与えかねないためで、早期の緊張緩和が不可欠と判断したとみられる。

     米国務省のカービー報道官は4日、ケリー米国務長官がイランのザリフ外相やサウジのムハンマド副皇太子(国防相)と電話協議し、関係修復を呼びかけたことを明らかにした。直接対話の重要性などを説いたという。シリア内戦ではイランがアサド政権、サウジが反体制派を支援している。カービー氏は「(シリアなど)喫緊の問題に対処できるよう、対立回避を進めるべきだ」と指摘した。

     一方、カービー氏はサウジ・イラン関係について「最終的には地域の指導者らが解決策を見つける必要がある」とも述べた。米国が主体的に解決策を提示することに距離を置く方針を示した可能性がある。アーネスト米大統領報道官は4日、イランでのサウジ大使館襲撃事件でイラン側の防護が不十分だったことなどを批判し、「両陣営が緊張緩和策をとり始めるべきだ」と述べた。

     一方、ロシアも4日、双方に対立激化を避けるよう訴える外務省声明を発表した。ロシアはサウジ、イラン両国とパイプを持っており、両者間の調停役を担う姿勢もアピールしている。

     ロシアは、シリアのアサド政権を支えるイランと密接な関係にある。昨年11月にはプーチン露大統領がロシアの首脳として8年ぶりにイランの首都テヘランを訪問し、蜜月ぶりをアピール。反アサド政権の立場を取るサウジとの間でも、プーチン氏が昨年11月の主要20カ国・地域(G20)首脳会議の際にサルマン国王と会談するなど、良好な外交関係を維持している。

     ロシアはシリア和平協議を通じて、ウクライナ危機で低下した国際的な地位の向上を狙っている。このため、シリア情勢を複雑化させるサウジとイランの対立激化を緩和する方針だ。

     また、ロシアは南部カフカス地方などに多くのスンニ派イスラム教徒を抱えており、宗派間対立の激化が国内の不安定化につながることを懸念している模様だ。

     露外務省筋は「我々はサウジとイランの両外相をモスクワに招く用意がある」とタス通信に語り、介入姿勢を鮮明にした。

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