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余録

寒さのオノマトペ(擬音・擬態語)にはどんなものがあるだろう…

 寒さのオノマトペ(擬音(ぎおん)・擬態(ぎたい)語)にはどんなものがあるだろう。「ぶるぶる」や「ぞくぞく」は体の反応で、「しんしん」は空気が冷えるさまだ。「じんじん」は体と寒気が一体になった感じか▲「うす壁にづんづと寒が入りにけり」は信州・柏(かしわ)原(ばら)宿に暮らした一茶(いっさ)の句だ。暦の寒の入りに、文字通り安普請(やすぶしん)の壁から入り込む寒気のすさまじさを表す「づんづ」である。おなじく一茶には「宵(よい)過ぎや柱みりみり寒が入る」もある。さすがオノマトペの達人である▲きょうは二十四節気の小(しょう)寒(かん)、これから大寒(だいかん)をはさんで立(りっ)春(しゅん)前日の節分までの30日間が寒の内で、1年で最も寒い時期とされる。小寒は寒の入り、寒の1日目なので寒太郎と呼ぶ地域もある。しかし今年の寒太郎、どうも「ぶるぶる」や「づんづ」という感じではない▲それどころか地方によっては4月下旬の「ぽかぽか」陽気となったこの正月だった。気象庁によると先月も東日本で12月として観測史上最高の気温となるなど、全国的な暖冬である。さすがに今週後半は冬の寒さが戻るが、月後半にはまた暖かな日が多くなりそうだ▲何とも意気あがらぬ寒太郎だが、それも海の向こうのいたずら坊主のしわざらしい。エルニーニョ−−男の子または神の子の名を持つ太平洋の南米沖海水温上昇が昨年末は過去最大規模となり、世界的異常気象をもたらしている。日本の暖冬にも影響しているようだ▲寒仕込みに寒造り、寒稽古(かんげいこ)−−昔の人は厳しい寒さの中の仕込みや修行こそが新たな春にめざましい成果をもたらすと考えたのだろう。だから寒太郎も目が離せないエルニーニョ坊やの気まぐれだ。

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