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中国、対策軒並み裏目…取引停止制度が拍車

 8日の東京株式市場は戦後初めて、日経平均株価が年初から5日連続で下落したまま取引を終えた。その震源地となったのが中国市場だ。中国当局が昨夏以降に打った株価安定策が裏目に出たうえ、人民元相場の下落が投資家心理を冷やした。未成熟な金融市場の混乱が、世界の金融市場を揺さぶり続けている。

     中国の投資家は年初から、人民元安による海外への資金流出懸念に加え、過去の株価安定策の「副作用」に警戒を強めていた。当局は昨年7月、国有企業など大株主の株売却を半年間規制していた。その期限が切れる8日以降、保有株が一斉に売り出されるリスクがあったが、当局はなかなか対応を打ち出さず、相場を下押しした。

     拍車をかけたのが、株価が乱高下すると取引を停止する「サーキットブレーカー」制度だ。代表的な株価指数が前営業日終値から5%上下した場合は15分間、7%なら終日、すべての株取引を停止するもので、株価暴落の防止策として今月4日に導入した。しかし、中国市場は値動きが荒いのに、米国の同様の制度より発動条件が緩いという制度設計のまずさを抱え、初日から株価急落で取引停止措置が発動。7日には取引開始から約30分で打ち切られた。

     「取引停止で売りたくても売れなくなる」ことを恐れた投資家のパニック売りを招くという想定外の事態に、中国証券監督管理委員会は7日夜、わずか4日間で制度を一時停止する失態を演じた。株売却規制についても、新たな規制を打ち出したのは期限切れ前日だった。

     中国人民銀行(中央銀行)の為替政策のわかりにくさも指摘される。人民銀は7日、人民元取引の目安となる基準値を約4年9カ月ぶりの元安水準に設定するなど、年初から元安誘導の動きを強めた。米ドルにつられて上昇していた人民元相場を切り下げる狙いとみられるが、これが「安くなる人民元から、投資家の資金が流出する」との懸念を高め、株価を押し下げる結果となった。

     株式市場の不安定な値動きを受け、人民銀が8日、基準値を元高に設定すると、人民元相場はひとまず7営業日ぶりに反発。これで資金流出懸念が薄まり、同日の上海総合指数は3186.41と、前日終値比1.97%上昇して取引を終えた。

     ただ、市場では「人民銀が元安容認姿勢を転換したのかは分からない」(日系金融機関)との見方が根強く、人民元の先安観測はいまだ根強い。株価対策は問題の先送りに過ぎないうえ、一方向に動きやすい個人投資家の存在にも変わりはない。今後も中国市場が波乱の芽になりそうだ。

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