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米韓軍が厳戒態勢…対北朝鮮宣伝放送を再開

 【ソウル大貫智子】北朝鮮による核実験への対抗措置として、韓国軍は8日正午(日本時間同)、南北軍事境界線付近の十数カ所で大型拡声機による対北朝鮮宣伝放送を再開した。北朝鮮は昨年8月、宣伝放送に強く反発して韓国側を砲撃した経緯がある。韓国軍関係者によると、北朝鮮軍は境界線付近の部隊を増強しており、米韓両軍は最高レベルの警戒態勢を敷いている。

 韓国軍は8日、「心理戦」である放送の一部を韓国メディアに公開した。「誰にも人に言えない秘密はあるが、独裁国家ではそうした人間の本能まで統制する」と、北朝鮮の人権状況を批判。核開発で経済難になるといった内容のほか、経済発展した韓国の様子や女性アイドルグループのヒット曲などを流す。

 この日、日米韓の防衛当局者はテレビ会議で警戒態勢などについて情報共有した。韓国軍は、北朝鮮側が軍事行動に出た場合「3〜4倍の報復措置を取る」としている。

 8日は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の誕生日。金己男(キム・ギナム)・朝鮮労働党書記は8日、平壌で開かれた「水爆実験成功」を祝う大会で、宣伝放送再開について「国の情勢を戦争の瀬戸際へ追い込んでいる」と批判した。聯合ニュースは、北朝鮮側が宣伝放送を聞こえにくくするため、対抗して放送を始めたと伝えており、さらに強い報復措置を取る可能性もある。

 宣伝放送は昨年8月、北朝鮮による地雷爆発事件への対抗措置として韓国軍が11年ぶりに再開。反発した北朝鮮側と緊張が高まったが、その後の南北協議で「非正常な状態が起きない限り」放送を中断することで合意した。しかし、韓国政府は核実験を「非正常な状態」と判断し、放送再開に踏み切った。

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