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今週の本棚

海部宣男・評 『地底−地球深部探求の歴史』=デイビッド・ホワイトハウス著

 (築地書館・2916円)

「地球望遠鏡」は何を見たか

 鉱山の底からスタートして、地球の中心、地下六四〇〇キロの想像を絶する世界まで読者を案内する。だからこの本には、原題「地球中心への旅」のほうがふさわしい。

 地球の中心へ実際に行くことは、むろんできない。それに、宇宙なら望遠鏡で一三八億光年彼方(かなた)まで見通せるが、岩石で固めた地球は一センチたりとも見通せない。となれば、地下深く穴を掘って調べるのが第一歩だろう。だがどんな鉱山でも、人間が行ける深さはせいぜい四キロ足らずで、そこですら、あまりの高熱にあえがなくてはならない。地球の半径六四〇〇キロの千分の一足らず、表面をひっかいただけなのに。

 ドリルで穴をあけて地下深く岩石を採集するのは重要な方法だ。だがこれも最高記録は、一九八三年にソ連が…

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