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「水爆」確認が難航

固有物質なし、時間の壁

 北朝鮮による4回目の核実験から1週間。日米韓や国際機関が大気分析を続けているが、北朝鮮が主張する「水爆実験」かどうかは確認されていない。水爆に固有の放射性物質は存在しない上、時間の壁があり、専門家からは裏付けは極めて困難との指摘が出ている。

     日本は、航空自衛隊機が日本海沿岸で大気中に漏れ出てくる放射性ガスやちりを収集。研究機関で分析を続けているが、確かな証拠は得られていない。

     澤田哲生・東京工業大助教(原子核工学)は「水爆実験の明確な証拠となる物質は核融合で生成されるヘリウム3で、大気中にあるヘリウム4との比率が通常より格段に高ければ可能性が高まる。だが、空気より軽いため、地上に沈降しない。時間がたつと絶望的だ」と指摘する。

     一方、原爆実験の「証拠」となる放射性キセノンやクリプトンは空気より重い。北朝鮮が前回2013年に核実験をした際は、核実験全面禁止条約機関(CTBTO)が約2カ月後に群馬県の観測所で、通常は観測されない比率で放射性キセノンを検出し、核実験の実施を裏付けた。ただし、極めて微量で、プルトニウム型原爆かウラン型原爆かの特定はできなかった。

     水爆も起爆剤に原爆を使うが、キセノンの半減期は5日あまり。放出量が微量だと検知は難しくなる。

     鈴木達治郎・長崎大核兵器廃絶研究センター長(原子力工学)は「核融合の材料に使う重水素や三重水素(トリチウム)も検出される可能性があるが、軽いので大気中で拡散する。産業用途でも使われており、実験直後に近くで採取されなければ特定できない」とみる。【千葉紀和】

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