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都心上空の新ルート案、説明会で懸念の声次々

羽田空港の新離着陸 ルート案

 羽田空港(東京都大田区)を発着する国際線の便数を増やすため、国土交通省が計画している都心を低空で飛ぶ新ルート案に対し、住民の間に騒音への懸念が強まっている。国交省は、低騒音機の導入を航空各社に促すことや着陸態勢に入る際の高度引き上げを検討。これらを各地の説明会で報告し、理解を得ようとしている。

     羽田空港への着陸は騒音被害を抑えるために都心上空を回避し、東京湾上空を降下するルートが主に使われてきた。だが、2020年東京五輪・パラリンピックに向け羽田発着の増便が不可欠として、国交省が新ルートを計画した。

     国交省の計画によると、都心上空の新しい着陸ルートは南風が吹いている午後3〜7時に限り、東京23区を北西部から南東方向に縦断する。渋谷、港、目黒、品川区では東京スカイツリーの高さ(634メートル)より低く飛ぶことになる。1時間あたりの発着回数を現在の80回から90回に増やしたい考えだ。

     羽田空港の滑走路まで約6キロのJR大井町駅(品川区)。新ルート案では、着陸態勢に入った航空機が東京タワー(高さ333メートル)より低い高度約300メートルで1時間に13回通過する。騒音は屋外で76〜80デシベルと見込まれる。走行中に窓を開けた地下鉄の車内が80デシベルとされる。

     「自宅にいることが多い年寄りにはつらい」。国交省が大井町駅前で今月12日に開いた説明会で、住民から不安の声が相次いだ。駅近くに住む無職男性(70)は「通過する頻度が多く心配だ。新ルート案を試験飛行してもらい、実際の音を聞きたい」と話した。

     国交省は大阪(伊丹)空港周辺で録音した航空機の騒音を、大井町駅周辺で想定される騒音として会場で試聴できる機器を準備した。ヘッドホンで音を聴いた会社員男性(51)は「屋外とはいえ、想像していたより大きな音だ。足が悪い親は自宅にいることが多く、騒音にさらされてかわいそうだ」と表情を曇らせた。別の無職女性(65)は「防音工事などしっかり対策してほしい」と要望した。

     国交省は昨年7月から東京、神奈川、埼玉3都県で説明会を開催。約6000件の意見が寄せられ、騒音や安全面を心配する声が目立っている。

     国交省は、騒音の少ない新型機を採用すれば航空会社が払う空港使用料を減額する措置や、着陸態勢に入る埼玉県や東京都北部の上空で、高度を引き上げる対策も検討している。【内橋寿明】

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