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準備中の養親も育児休業取得OKへ改正案

 厚生労働相の諮問機関、労働政策審議会の分科会は13日、虐待などのため、親元で暮らせない子どもと特別養子縁組することを前提に準備中の養親にも、育児休業の取得を認めることを盛り込んだ育児・介護休業法の改正案をまとめた。育休が取れることで、共働き家庭でも養親になりやすくなると期待される。これを受け、厚労省は今国会に同法の改正案を提出、来年1月の施行を目指す。

     現行法では、育休の対象は法律上の親子関係がある場合のみ。養子縁組の成立に向けて欠かせない、半年ほどの試験的な子ども受け入れ期間中は対象外だった。

     一方、縁組をあっせんする民間事業者や審査する自治体は通常、養親のどちらか1人に試験期間を含め半年〜1年間程度、子育てに専念することを求めている。このため、長期間の休みが取りにくい共働き家庭では、夫婦のどちらかが退職して専業主婦(夫)にならない限り、縁組することは無理だった。

     東京都の女性会社員(42)は数年前、民間事業者を通して、親が育てられなくなった赤ちゃんとの特別養子縁組を望んだが、「仕事は辞めますよね」と条件を提示され、悩んだ末に諦めた。

     育休のような長期の休みも取れず、いったん退職すれば再就職は困難に思えた。「実の親子なら選択できたかもしれない両立の道を初めから断たれ、納得できなかった。もっと早く法改正されていれば違う人生だったかもしれない」と悔しがる。

     厚労省によると、虐待や貧困などのため、親と暮らせない子どもは2014年度で約4万6000人。大半は児童養護施設などの施設で暮らす。望ましい環境とされる、里親などの家庭で育つ子の割合は15・6%、特別養子縁組は513件にとどまる。共働き家庭でも縁組を可能にすることで、子どもを受け入れる家庭を増やすねらいもある。

     子どもの福祉に詳しい淑徳大学の柏女霊峰教授は「共働き家庭も養親になることができれば、子どもにとって選択肢が増える」と評価する。【鈴木敦子】

    特別養子縁組

     子どもの福祉や利益を図るため、6歳未満の子どもと血縁関係のない夫婦が親子関係を結ぶ制度。原則、実親の同意が必要。半年以上の試験養育期間中に家庭裁判所が訪問調査などして判断、許可する。普通養子縁組と異なり、実親との親子関係は消滅し、戸籍上も「実子」と表記されるのが特徴。

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