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暗くて見えない、助けて…119番に悲鳴

転落した衝撃で屋外に投げ出された観光バスの座席=長野県軽井沢町で2016年1月15日午前9時40分、宮間俊樹撮影

 スキー客を乗せて暗闇の峠を走っていたバスに、何が起きたのか。長野県軽井沢町の国道18号碓氷バイパスで15日、乗客・乗員41人を乗せた大型バスがガードレールを突き破り、14人が死亡、27人が重軽傷を負った事故……「車がひっくり返ったようです!」。午前2時4分、佐久広域連合消防本部(長野県佐久市)の司令室に、男性の声で119番が入った。続いて女性の声で「バスが横転してけが人が多数いるが、暗くてよく見えません」。119番の背後では、多くの人が「助けて」と救助を求めていた。

 消防本部によると、この10分後、軽井沢消防署から当直の署員8人全員が事故現場に到着。「横転したという話で、事故規模は不明のまま駆けつけたが、これでは人手が足りない」。大勢の乗客がバスの下敷きになり、車体から飛び出した人もいた。10人以上が動けない状態だった。ただちに無線で応援を要請した。署員らは車内に残っていた人たちを機材を使って車外に出し、けが人の治療に順位をつけるトリアージをして病院に搬送した。

 現場は緩やかな左カーブ。道路右側のガードレールは約10メートルにわたってなぎ倒され、バスは横倒しに。車体は立ち木に食い込みぐにゃりと曲がり、フロントガラスが割れていた。漏れた油の臭いが漂い、バスのものとみられる部品が路面に散乱していた。

 バスの引き揚げ作業を要請されたレッカー会社関係者の男性(42)は15日午前3時半ごろに現場に到着。乗客とみられる男女約15人が救助を待っていた。暗闇からはうめき声が聞こえ、乗客は皆、顔などから血を流していた。男性は寒さをしのぐ場所として自社の小型バスを提供。「大半の人の着衣がぼろぼろになっていた。けがをした仲間同士が励まし合って救急車の到着を待っていた」と話した。

 救助活動には長野、群馬両県の消防から救急車18台が出動し、病院への搬送は午前6時前まで続いた。【尾崎修二、安元久美子】

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