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下げ幅、欧米より際立つ 企業業績悪化を懸念 

大きく値を下げた日経平均株価を示すボード=東京都中央区で2016年1月14日午前10時15分、猪飼健史撮影

 東京株式市場の株価下落に歯止めがかからない。14日の日経平均株価は一時、3カ月半ぶりに1万7000円を割った。中国の景気減速や原油安を懸念して世界的な株安となっているが、先進国の主要市場では東京市場の下落幅が大きい。円高に伴う企業業績の悪化懸念や日本経済の先行き不安が重しになっている。

     今年の日経平均株価は、大発会の4日から計1792円下落した。昨年12月30日の大納会終値(1万9033円)と比べた今年の下落率は9.4%に上り、米ダウ工業株30種平均(7.3%)や英FTSE100指数(4.5%)を上回る。マイナス成長が続くブラジル・ボベスパ指数(10.2%)に迫る水準だ。SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長は「先進国で特に日本株が売られているのは円高の影響が大きい」と指摘する。

     14日の東京外国為替市場で円相場は一時、1ドル=117円台前半に上昇した。午後5時時点も1ドル=118円09〜11銭と昨年末から2円以上も円高が進んだ。日銀の大規模金融緩和に伴う円安効果で日本企業は好業績が相次ぎ、株価も上昇してきた。それだけに円高は株価の逆風だ。

     全国銀行協会の佐藤康博会長(みずほフィナンシャルグループ社長)は14日の記者会見で「リスク回避の動きから急激な円高が進み、日本の産業の足を引っ張るというシナリオも考えられなくはない」と警鐘を鳴らした。

     また、日本経済への不安も高まっている。内閣府が14日発表した昨年11月の機械受注が悪化し、市場では「設備投資の回復力が弱い」との見方が広がった。アベノミクスへの期待感から外国人投資家が日本株を買い進め、株価を押し上げる要因となってきたが、日本経済は消費の回復も鈍く、外国人投資家は売りに回っている。

     政府・日銀は悲観ムードの払拭(ふっしょく)に懸命だ。菅義偉官房長官は14日の会見で「日本経済は企業収益が過去最高になるなど足腰はしっかりしている」と強調。日銀の黒田東彦総裁も14日、第二地方銀行協会でのあいさつで「年明けからやや騒がしい状況だが、世界経済は先進国中心に緩やかな成長を続けている」と述べた。

     ただ、中国の景気減速や原油安は長引きそうで、リスク回避の円高が続くと、日本株をさらに圧迫する恐れがある。市場では「日本経済も停滞から抜け出せそうにない」との見方が強く、「長期的な株価下落を覚悟する必要がある」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト)との声も出ている。【鈴木一也】

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