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旧型巡視船、相次ぎ引退 新たな時代へ

引退する旧しれとこ型巡視船おしか(上)と、新たに配属されている新型の巡視船まつしま=宮城県塩釜市で、米田堅持撮影

 30年以上にわたって、日本の領海警備や海難救助の最前線を担ってきた、旧しれとこ型巡視船(680トン)の代表とも言える2隻の巡視船が20日、引退する。28隻が建造され、全国各地に配備されていたが、老朽化などを理由に、より高速で高機能な新型巡視船へと置き換えが進んでいる。【米田堅持】

津波を乗り越えた「おしか」

 引退するのは、宮城海上保安部(宮城県塩釜市)の巡視船「おしか」と、下田海上保安部(静岡県下田市)の「するが」。

 「おしか」は、1980年10月に第11管区海上保安本部(那覇)で「くにがみ」として就役し、2009年2月に宮城海上保安部へ配属換えとなり、船名を「まつしま」へと変えた。11年3月11日に発生した東日本大震災では、相馬港(福島県相馬市と新地町)で船上にいても分かるほどの揺れに見舞われた後、海上で約10メートルもの津波に遭遇した。幸い、船体は無事で、津波を乗り越えるとそのまま被災地の救援活動に従事した。14年8月に新造船「まつしま」(1250トン)が就役したことに伴い、船名を「おしか」へ変更した。

六つの名前を持つ巡視船

配属換えのため稚内から下田に入港した巡視船するがとかつて乗り組んでいたころのことを語る下田海上保安部の徳永部長(当時)=2013年12月、米田堅持撮影

 一方の「するが」は、80年に「だいせつ」という名で北海道の釧路海上保安部に配属され、88年まで北の守りを担っていた。その後は「くだか」(沖縄・第11管区海上保安本部)▽「くりこま」(岩手・釜石)▽「いわみ」(島根・浜田)▽「れぶん」(北海道・稚内)と日本を一周するように全国各地を「転勤」しながら船名を変えてきた。配属換えによる改名は珍しくないが、5回も船名を変更したのは「するが」だけで、海保の中で最も多くの名を持つ巡視船となった。14年には、小笠原諸島周辺に出没した中国のサンゴ漁船取り締まりでも活躍している。

後継船はより高速、高機能化

 旧しれとこ型巡視船は、78年から4年間で28隻が建造された。旧型ながらも、津波を乗り越えたように、荒波に強いだけでなく、海面と甲板が近いことから使い勝手の良い船としても愛されてきた。

 しかし、老朽化によるトラブルの増加や、搭載装備の旧式化で、近年はより速く高機能な「はてるま」型など、新たな巡視船への置き換えが進んだ。「おしか」から名前を引き継いだ現在の「まつしま」も後継船のひとつだ。ひとまわり大きいだけでなく、コンピューター制御で正確な射撃が可能な30ミリ機関砲や遠隔監視採証装置など最新の装備のほか、災害対応スペースも備えている。

 旧しれとこ型巡視船は、一足早く引退したヘリコプターのベル212や固定翼機のYS11、ビーチ200Tと並び、日本の領海や排他的経済水域(EEZ)を守る主役だった。尖閣諸島警備の体制が整うまで、引退が先延ばしにされていた船もあったが、その姿が消える日も遠くなさそうだ。

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