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日々是好日

猿に見られて嵐山 京都の外国人観光客に人気

金網にぶら下がり、餌をくれそうな人を探す猿たち。外を自由に動き回りながら「オリ」の中の人間を観察しているようにも感じられる

 「猿に見られる感覚が新鮮」と外国人をひき付ける観光スポットが京都でも有数の景勝地・嵐山にある。「申(さる)年」で日本人からの人気も高まる「嵐山モンキーパークいわたやま」に向かった。

     JR京都駅から嵯峨野線で約15分。嵯峨嵐山駅から嵐山の中心地・渡月橋を目指す。平日の嵯峨野は中国人観光客でいっぱいだ。世界遺産の天龍寺では団体客が記念撮影し、ミシュランガイドで一つ星のうなぎ屋「廣川(ひろかわ)」には開店前から行列ができていた。

     桂川に架かる渡月橋を渡ると、雰囲気は一変した。欧米人の姿が一気に増えたのだ。彼らは渡月橋からすぐの山の中に吸い込まれていく。モンキーパークへの登山口だ。20分ほど登ると、京都市内を一望できる展望台(標高約160メートル)はたくさんの猿と外国人客でいっぱいだ。

    間近で自由に動き回る野生の猿を興味深そうに見つめる外国人観光客

     親子やカップルで毛繕いしたり、柵の上でたたずんだり自然体で過ごす猿たち。サササッ。外国人客の間を何かが走り抜けた。「ワオウ、ベイビー」。目の前に繰り広げられる猿の競演に興奮気味だ。

     パークは1957年開園。53年に開園し話題になっていた高崎山(大分市)の取り組みを参考に、当時は渡月橋から3〜4キロほど奥地の鴎谷(かもめだに)にいた野生の猿を餌付けして観光客が登りやすい岩田山に呼び寄せたという。現在は約120頭が生息している。

     「平日は入園者約300人の8割くらいが外国人。中でも欧米人が圧倒的に多い」。浅葉慎介園長(52)によると、欧米には野生の猿がいないため、間近に自然の猿を見られるだけでも貴重な体験なのだという。外国人客が来園するようになったのはここ10年ほど。インターネットを介して口コミで広がり爆発的に増えた。

     興奮が極まるのが餌場だ。展望台に付設された休憩所は、窓が格子状の金網になっており、中から果物や落花生などの餌を手渡すことができる。猿たちは金網にしがみつき、餌をくれそうな人間を見定め、手を伸ばす。

     フランスから来たソフィ・アルノさん(32)が恐る恐る餌のバナナを差し出すと目にも留まらぬ速さで奪い去られた。「私たちが見ているのではなく、猿に見られている感覚が不思議。人間がオリの中、猿は自然のまま。これぞ、ZEN(禅)の精神よ」と日本の精神文化を独自に解釈しながら、猿との交流を楽しんでいた。

     今年は「申年」とあって、日本人客も増えている。正月の多い日には例年の倍の約2000人が来園した。春先から初夏にかけては猿の出産期。生まれたての小猿を抱いた母の姿も見られるという。餌付けする午前10時半、午後0時半、同2時半に、多くの猿が展望台周辺に集まってくる。

     入園料は、高校生以上550円、4歳〜中学生250円。営業は3月14日までは午前9時〜午後4時半。同15日以降は午後5時半まで。荒天を除き無休。問い合わせは同パーク(075・872・0950)へ。【山田泰蔵】

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