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米欧が解除…関係改善本格化

イランの核活動制限の実施が確認された後、ウィーンの国連施設内で記者会見に臨む欧州連合(EU)のモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(左)とイランのザリフ外相=2016年1月16日夜、坂口裕彦撮影
解除される核関連制裁

 【ウィーン坂口裕彦、ニューヨーク草野和彦】イランのザリフ外相と欧州連合(EU)のモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(外相)は16日夜、ウィーンで共同会見し、米欧などによる核関連のイラン制裁を解除すると発表した。イランが米欧などとの最終合意に基づき、核活動の制限を完全履行したのに伴う措置。1980年以来断交状態にある米国などとイランとの関係改善が本格化する。

     オバマ米大統領は16日、制裁解除の大統領令を出した。また、17日の声明で大統領は「(中東)地域、米国、世界はより安全となった」と宣言。イラン政府と直接交渉することで、「中東でもう一つの戦争を起こすのではなく、外交で歴史的な進展を成し遂げることができた」と誇った。

     最終合意は昨年7月、国連安保理常任理事国(米英仏中露)にドイツを加えた6カ国とイランとの間で実現した。イランは、濃縮度3.67%を超えるウランの製造停止▽濃縮ウランの貯蔵量を約300キロに限定▽濃縮用遠心分離機を約5060基に制限−−などを履行。国際原子力機関(IAEA)が確認した。こうした制限は、イランが原子爆弾1個分の濃縮ウランを製造するのに必要な時間を「1年以上」に引き延ばすのが狙いだ。

     イランの核活動に関する米国の制裁分野は、金融、エネルギー、海運、自動車や航空機など幅広い。米国は自国の企業や個人だけでなく、第三国に対してもイラン産原油の取引や石油・天然ガス産業への投資などを事実上禁じてきた。制裁解除でこうした取引や投資などが可能になるほか、凍結されていたイランの国外資産も使えるようになる。米政府当局者はロイター通信に対し、凍結されていたイランの国外資産は約1000億ドル(約11兆7000億円)で、その半額が解除されると述べた。

     米国による制裁解除の対象は原則として第三国の企業などに限られる。野党・共和党が多数を占める米議会の承認なしに解除できない分野もある。核開発関連物資の禁輸など、国連安保理決議に基づくイラン制裁も一部を除き解除された。イランに対する武器や弾道ミサイル関連物資の禁輸は最長5〜8年間継続される。日本の岸田文雄外相は17日、国連決議に基づく制裁の解除を「速やかに実施する」との談話を発表した。

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