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使うほど割安料金に 新電力に対抗

 4月の電力小売り全面自由化を前に、北海道と沖縄を除く大手電力8社の家庭向け新料金メニューが出そろった。各社は電気使用量が多い家庭などを対象にした料金値下げを打ち出し、低価格を武器に新規参入する事業者(新電力)に対抗した。また、大手電力が他電力の営業区域に参入する動きもあり、大手同士の顧客争奪戦が進むかも注目される。

     「新電力と比べても遜色のない、競争力の高いメニューを用意できた」。東京電力の小早川智明常務は7日の新料金メニューの発表記者会見で強調した。

     昨年末以降、ガスや石油元売り会社などが、大手電力の現行料金より5〜10%程度割安なメニューを相次いで発表した。特に、人口の多い首都圏など大都市部に参入が集中しており、自由化の「激戦区」となっている。

     このため、迎え撃つ形の東電は火力発電所の補修費用の低減などで値引きの原資をひねりだし、電気使用量の多い家庭をメインターゲットにした料金値下げを発表。あらかじめ2年契約し、電気使用量が4LDKの一戸建てに住む4人家族などで想定される月平均700キロワット時などに達した場合、最大で5%の値引きを行うとした。

     中部電力も2年契約を条件に使用量が多い家庭は最大5%、標準的な家庭でも1〜3%安くするメニューを発表。中国や九州など他電力も、電気使用量が多い家庭向けの値引きメニューをそろえた。

     一方、関西電力は、電力供給にゆとりがあり、料金を安く設定している「夜間時間帯」の使用量が多い家庭を優遇する新料金メニューを提示。北陸電力は猛暑時などで節電に協力した家庭の電気料金を割り引くメニューを用意した。東北電力、四国電力などのように、地元特産品と交換できるポイントを付与するサービスを始める社も多い。

     一方、大手同士の競争も今後本格化しそうだ。首都圏での収益減も予想される東電は、中部、関西エリアで売り上げを伸ばしたい考え。このため中部、関西両電力の現行料金より3〜5%安い料金メニューを発表。ソフトバンクと提携して携帯電話料金との「セット割」もアピールし、初年度で20万件の新規顧客の獲得を目指す。中部電力も月内に首都圏向けの料金メニューを発表し、東電の「地盤」に攻め入る方針だ。新電力だけでなく、大手電力間の競争が激化すれば、消費者にとって値下げメリットが広がることになりそうだ。【寺田剛】

    電気料金

     大手電力の家庭向け電気料金は、契約アンペアに基づく「基本料金」と、電気の使用量に応じて決まる「従量料金」などで計算する。契約アンペアが大きいほど基本料金は高くなるが、一度に使える電力量が大きくなり、より多くの電気機器を同時に使用することが可能になる。

     これまで電力各社は国の認可を受けながら、燃料費や人件費などの原価に基づき、電気料金を設定してきた。4月以降は他社の動向をにらみつつ、従来より柔軟に料金体系を決定できる。新料金は使用量が多い家庭ほど割安になる傾向が強く、使用量が少ない家庭はかえって割高になるケースもある。消費者が新料金に切り替えなければ、現行の料金体系も当面継続できる。

    大手電力8社が提示した新料金プランの一例

     東北  オール電化住宅の場合、月2万2500円の料金から1650円引き

     東京  電気使用量が多く、料金が月1万7000円以上の家庭は最大5%引き

     中部  あらかじめ2年契約すれば月8500円の料金が3%引き

     北陸  電力会社からの節電要請に応じた家庭には、節電実績に基づいて値引き

     関西  料金が安い「夜間料金」の対象時間帯を2時間拡大し、夜間に使うほど割安

     中国  電気使用量が多く、月1万6001円の家庭は5%引き

     四国  土日、祝日の利用が多い家庭向けに、月1万2200円の料金を400円引き

     九州  電気使用量が多く、月1万3145円の家庭は162円引き

     (注)値引きは各社の現行料金との比較

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