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運転手「大型は得意でない」採用面接時に

クレーン車で路上に移動されたスキーバス=長野県軽井沢町で2016年1月15日午後1時17分、本社ヘリから

運行会社、経験不足懸念し、「一般道を走るな」指示

 14人が死亡した長野県軽井沢町のスキーツアーバス転落事故で、事故当時運転していた土屋広運転手(65)が昨年12月、運行会社「イーエスピー」(東京都羽村市)の採用面接を受けた際、大型バス運転が得意ではないという趣旨の話をしていたことが分かった。イ社も土屋運転手の経験不足を懸念し、一般道を走らないよう指示していた。イ社は採用後、大型バスに乗車させて研修をしたとも説明しているが、国土交通省は教育体制が十分だったか確認している。【内橋寿明、武内亮、黒川将光】

 過去に約10年勤務したバス会社によると、土屋運転手は主に車体の長さ9メートルの中型バスを運転していた。事故車両のような全長12メートルの大型バスは数回しか運転しておらず、入社以前はトラック運転手だったという。その後、約5年間勤務した会社でも、小型のマイクロバスを使った近距離送迎を主に担当し、大型バスは運転していなかったとされる。

 イ社によると、昨年12月中旬、冬場にバス運行が増えるスキーツアーに対応するには運転手が不足していたため、土屋運転手を契約社員として採用した。過去の運転歴は確認しなかった。面接時、土屋運転手は大型バスの運転はあまり得意ではないという趣旨の話をしたという。イ社の山本崇人営業部長は「本人は不安はあったかもしれないが納得、了解したと思う」と話している。

 イ社の運行管理者、荒井強所長(47)によると、一般道は高速道路に比べて慣れが必要なため、社内で「土屋さんには一般道の運転はさせず、高速道路をやってもらおうとしていた」と話し合っていたという。

 採用後、12メートルの大型バスの研修運転を2回受けさせ、高速、一般道とも運転したという。その後、ツアーの営業運転を3回担当し、事故当時は4回目のツアーだった。報酬は長野県での約8時間の休憩も含めて往復2万5000円だったという。

 大型と小、中型バスとの違いについて、大型観光バスの元運転手(49)は「車体が長いので、曲がる時の後輪の扱い方が難しい。完全に覚えて自信がつくまで1年かかった」と話す。

 新たに運転手を採用したバス会社には「初任運転者講習」が義務付けられており、運転手は6時間以上の実技運転を経験したり、点検方法を学んだりする。ただ、経験者が転職してきた場合、退社後3年以内なら講習の義務はない。研修時に12メートルのバスを使う必要もないという。

 国交省の特別監査では、イ社は昨年1月以降、土屋運転手以外のドライバーに対し、国が定める運転手教育を実施していなかったことが判明している。

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