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半数の7原発15基、「免震」断念

全国16原発26基の事故対策拠点「緊急時対策所」

 原子力規制委員会に再稼働の安全審査を申請している全国16原発26基の事故対策拠点「緊急時対策所」について、約半数にあたる7原発15基で免震構造によって作る当初計画を撤回して耐震構造に変更したり、再検討を進めたりしていることが分かった。免震構造は揺れを抑える機能に優れ、ビルなどで導入が進んでいるが研究の蓄積が少なく、安全性の証明が難しいため、電力会社は二の足を踏んでいる。

     建物の強度そのものを高める耐震構造に対し、免震構造は建物と土地の間に緩衝装置を設置して、揺れを吸収する。建物内の設備も壊れにくくなり、余震の際にも作業員が落ち着いて業務できることがメリットとされる。

     免震構造で作られる緊急時対策所は「免震重要棟」と呼ばれ、東京電力福島第1原発事故が発生した際に事故対応の指揮所として大きな役割を果たした。だが、比較的新しい技術である免震構造はこれまでの技術的データの蓄積が少ない。大手電力幹部によると、大規模な地震が起きた場合に鉛が入った緩衝装置などが変形して揺れを吸収するが、地震後に元の形に戻り、余震にも耐えられるということなどが立証しづらいという。

     規制委の再稼働審査は、これまでに九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の3原発5基が合格している。高浜、伊方両原発は緊急時対策所について当初目指していた免震から耐震構造に転換して審査に合格した。

     新規制基準は緊急時対策所について「想定される最大の地震に対して、免震等により機能を喪失しないようにする」としている。免震構造は一般建物で耐震よりコストがかかるとされる。規制委の田中俊一委員長は川内原発の耐震施設について「おカネを節約ということなら厳しく審査する」と述べた。ただ、原子力規制庁は「機能を失わなければ免震、耐震どちらの構造でもかまわない」と説明する。【遠山和宏】

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