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職員PCから情報流出 規制庁へ報告怠る

 核物質防護に関する研究や、原子力施設への核査察などを担う公益財団法人「核物質管理センター」(東京都)のパソコンが昨年、職員がファイル共有ソフトを無断でインストールしたことで中国のサーバーから不正アクセスを受け、データが流出していたことが22日、関係者への取材で分かった。機密情報が漏えいした可能性は低いとみられるが、情報管理のずさんさが問われそうだ。【酒造唯】

 同センターの内規では、所管する原子力規制庁へ報告する義務があったが、同センターは「核セキュリティー上の脅威は確認されなかった」と判断して報告を怠っており、規制庁が経緯を聞いている。

 規制庁などによると、この職員は同センターの一つ「六ケ所保障措置センター」(青森県六ケ所村)検査課に所属。六ケ所センターは、青森県内の日本原燃・使用済み核燃料再処理工場やウラン濃縮工場、東北電力東通原発などを管轄し、職員は査察に必要な監視カメラや測定機器の保守管理を担当していた。

 同センターの内部資料によると、職員が無断でインストールしたのは「迅雷」という中国製のファイル共有ソフト。動画の閲覧などで使われるが、情報漏えいの危険性が高いとされる。

 共有ソフトは内規で使用が禁止されているが、職員が昨年4月に別の無料ソフトとともに、迅雷もインストールしてしまったという。

 不正アクセスは発覚分だけで昨年9月に計12回あり、中国のサーバーにデータが送られた記録も見つかった。どのデータが流出したかは把握できていないが、職員のパソコンには核物質などの機密情報はなかったとみられるという。

 同センターは昨年8月下旬から情報漏えい対策のため、民間会社に委託して外部との通信を常時監視しており、この会社が不正アクセスを発見した。監視を始める前にも不正アクセスがあった可能性もあるという。

 規制庁保障措置室の担当者は「報告がなかったのは不適当。情報管理を強化させる」と話している。毎日新聞は同センターの村上憲治理事長に取材を申し込んだが「時間が取れない」として応じなかった。

 【ことば】核物質管理センター

 原子炉等規制法に基づき、核物質が平和利用に限って使われているかを調べる指定検査機関。職員は約160人。原子力施設が保有するウランやプルトニウムの量を調査したり、国際原子力機関(IAEA)の査察に同行して核物質の濃度や組成を分析したりする役目がある。1972年に民間の出資で設立され、99年に指定機関になった。青森県六ケ所村のほか、原子力施設が集まる茨城県東海村にも事務所がある。

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