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訪日客

7カ国に観光事務所…「中国頼み」打破狙う

 訪日外国人観光客をさらに増やそうと、政府が日本の観光資源のプロモーション(広報・宣伝)活動に力を入れている。2016年度は海外の駐在事務所を7カ所増やし、体制を強化する。民間でも、衛星放送テレビ局が日本の観光番組を海外で流すなど、官民の取り組みが動き始めた。【山口知】

     観光庁所管の政府観光局は、16年度にフィリピンやベトナム、イタリア、スペインなど7カ国に海外事務所を新設する。海外事務所は現在、中国、韓国や米国など14カ所にあるが、5割増の21カ所に増やし、現地の旅行会社やメディアへの日本の観光資源売り込みを強化する。

     円安や訪日ビザ発給の要件緩和などで訪日外国人は急増しており、15年は前年比47%増の1973万人で過去最高を記録した。ただ、訪日外国人観光客のうち、中国や韓国など東アジア4カ国・地域が約7割を占め、特に中国は全体の4分の1を占める。1カ国頼みには不安も残り、これまで訪日客の少なかった国でのプロモーションを強化する。観光庁幹部は「そもそも日本を知らない人に興味を持ってもらうのが狙い」と話す。

     既に事務所があるタイでは15年9月、ウェブサイトを新設し、タイ人訪問客が少ない地域にある観光名所の写真、PR文を掲載。訪日客には自らの体験を書き込んでもらった。米国では現地の著名なブロガーを15年10月に招待。奥入瀬渓流(青森県)など、各地の自然の魅力をブログで発信し、徐々に効果が出始めている。

     民間企業も日本の魅力を海外でアピールする。衛星放送の「スカパーJSAT」の子会社「ワクワクジャパン」は、インドネシアとシンガポール、ミャンマーで日本のアニメやドラマに加え、全国の観光地のPR番組を放映中。3カ国で約350万世帯が視聴可能という。

     三菱UFJリサーチ&コンサルティングの藤田隼平研究員は「訪日外国人は東京や京都などに集中しており、まだ知られていない地域にもプロモーションで誘致することが重要。訪日客が少ない国に対しても強化が必要だ」と話している。

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