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東京地裁支部が無期判決…起訴から5年4カ月

裁判員裁判 公判前整理手続きが長期化

 2008〜10年に女性6人に暴行などをしたとして、強盗強姦(ごうかん)罪などに問われた米軍横田基地の元職員、石田仁被告(41)の裁判員裁判の判決で、東京地裁立川支部(矢数昌雄裁判長)は22日、求刑通り無期懲役を言い渡した。争点や証拠を絞る公判前整理手続きが長期化し、起訴から5年4カ月を要した。09年の制度スタート以降、起訴から判決まで最も時間がかかった裁判員裁判とみられる。【賀川智子】

     被告は08年9月、東京都八王子市の女性宅に侵入し、暴行の様子をデジタルカメラで撮影。8カ月後に再び侵入し「写真をばらまくぞ」と脅して暴行したなどとして、強盗強姦や強姦など計10件の罪に問われた。

     判決は弁護側の無罪主張を退けて全事件を有罪とし「犯行態様は執拗(しつよう)かつ卑劣で、極めて悪質。酌量の余地は全くない」と述べた。

     被告は10年9月に起訴された。公判前整理手続きで弁護側は▽証拠が違法に収集された▽被告は日米地位協定の定める米軍の軍属にあたり日本の裁判の対象ではない−−などと主張、検察側の全証拠を不同意とした。

     検察側は延べ約110人の証人を申請し、尋問の調整に時間がかかった。途中で検察官や弁護人が交代し、手続きは4年8カ月に及んだ。

     初公判は15年6月。長期審理の負担を軽減する「区分審理」が適用され、5事件ずつに分けて裁判員が選ばれた。7月に5事件を有罪とする部分判決が言い渡され、22日の判決は別の裁判員が量刑も含めて判断した。

     最高裁によると、昨年11月時点で、判決まで最も長かった裁判員裁判は、さいたま地裁の事件の4年2カ月だった。

     裁判の長期化には弊害が指摘されている。鹿児島大法科大学院の中島宏教授(刑事訴訟法)は、今回の事件を「多数の事件が併合されるなど特殊な経緯がある」とした上で、「証人の記憶が薄れ、無罪も含めて真実発見が困難となる。身柄拘束の長期化で人権制約が大きくなる危険もある」と指摘。長期化を防ぐために「検察側が弁護側に積極的に証拠を開示すべきだ。また、裁判所による公判前の争点整理が徹底されすぎていないか検証する必要がある」と話した。

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