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複数共有ソフト使用か

記者会見で情報流出を説明する核物質管理センターの村上憲治理事長(中央)=東京都港区で2016年1月22日、酒造唯撮影

 原子力施設への核査察などを担う公益財団法人「核物質管理センター」(東京都)の職員のパソコンからファイル共有ソフトを介してデータが流出した問題で、同センターは22日記者会見し、2種類の共有ソフトの使用を認めた。一方、同センター内ではそれ以外の共有ソフトも無断で使われていたとみられることが関係者への取材で分かった。他にも不正アクセスを受けた可能性があり、同センターが調査を進めている。【酒造唯】

昨年10月、不正使用幹部に報告

 毎日新聞の報道などを受けた同センターの発表によると、「迅雷」という中国製の共有ソフトを職員が無断でインストールし、データが流出したほか、昨年7月に同センターが購入した台湾製のハードディスクに「ビットトレント」という別の共有ソフトが入っていた。

 昨年8月には、このビットトレントを介して米国などのサーバーから698回の不正アクセスを受けた。データ流出はなかったという。同センターは会見で「この2種類のソフト以外は使用していない」と説明した。

 しかし、同センターの内部資料によると、昨年1月には「eDonkey」というさらに別の共有ソフトによる外部との通信が確認されていた。データ流出の有無は確認できていないが、同月末に職員に対してファイル共有ソフトの削除を命じる通知が出された。

 さらに、同センターは昨年8月下旬、情報漏えい対策のため、民間会社に委託して外部との通信の常時監視を始め、その結果をまとめた内部資料に「多くの不正なメール、Web閲覧、P2P(ファイル共有)ソフトの不正使用が検知された」と記されていた。

 この資料は、昨年10月29日に開かれた村上憲治理事長ら幹部職員が全員出席する同センターの企画運営委員会で報告された。ところが、22日の会見で責任を問われた村上理事長は「(今月まで)私に報告はなかった」と釈明し、謝罪も拒否した。

 会見によると、中国製ソフトをインストールしたのは、同センターの「六ケ所保障措置センター」(青森県六ケ所村)勤務の40代男性主査。昨年9月に中国のサーバーとの不正アクセスが発覚し、データの流出が確認された。同センターは、常時監視の開始以前に流出したデータがないかなどを調べている。

核物質管理センター

 原子炉等規制法に基づき、核物質が平和利用に限って使われているかを調べる指定検査機関。職員は約160人。原子力施設が保有するウランやプルトニウムの量を調査したり、国際原子力機関(IAEA)の査察に同行して核物質の濃度や組成を分析したりする役目がある。1972年に民間の出資で設立され、99年に指定機関になった。青森県六ケ所村のほか、原子力施設が集まる茨城県東海村にも事務所がある。

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