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原発で損失計上検討 米子会社は1600億円

 不正会計問題を機に業績不振が鮮明になった東芝が、子会社の米原子力大手「ウェスチングハウス(WH)」関連の資産価値を2015年度中にも引き下げ、損失計上することを検討していることが23日分かった。東芝は06年にWHを買収したが、東日本大震災に伴う原発事故が起きた11年以降、原発の新規受注はできていない。損失計上で経営体力は弱まるが、医療機器事業の売却などで乗り切る。

     損失計上の対象になっているのは「のれん代」と呼ばれる無形資産の一種。15年9月末時点で、東芝のWH関連ののれん代は3441億円ある。WHは12〜13年度に原発の新規建設事業などの収益性が低下したとして、計約13.2億ドル(現在の為替レートで1600億円弱)の損失を計上した。しかし、親会社である東芝の連結決算では既存原発の保守点検や燃料など他事業も含めると原発事業は「堅調」と判断し、損失計上を見送った。

     こうした対応について、市場などでは「子会社で多額の損失処理をしたのに、親会社は別の対応をするのは不適切」との批判が出ていた。関係者は「損失処理の手立ては考えている。あまり時間はかけられない」と指摘。損失計上した場合の金額は、WHの損失計上(1600億円弱)と同規模との見方もある。

     業績不振を受けて、東芝の経営体力を示す「株主資本」は、14年度末の1兆840億円から15年度末で4300億円に減る見通し。WH関連で損失計上すれば、資本がさらに減る要因になるものの、東芝は医療機器などを扱う子会社「東芝メディカルシステムズ」を数千億円規模で売却する方針で、「財務面で当面の危機を乗り越えることは可能」(大手行)との見方が多い。【片平知宏】

     【ことば】のれん代

     企業を買収した際、実際の買収額と、買収先企業の純資産額(資産の総額から、負債=借金=の総額を差し引いたもの)との差額分を、価値のある資産として計上するのが「のれん代」。企業会計では、稼ぐ力が低下した場合、のれん代の価値を引き下げ、引き下げた分を損失として計上することが必要になる。

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