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国論が二分…同性カップルの権利法案提出前

 【ローマ福島良典】イタリアで、同性カップルに結婚に準じた権利を認める「シビル・ユニオン」の合法化法案が議会審議入りを控え、国論を二分している。キリスト教カトリックの総本山・バチカン(ローマ法王庁)のお膝元だけに「同性婚の容認につながりかねない」との保守派などの反対が強いためだ。

    バチカンのお膝元、抵抗感強く

     カトリック教会の影響が強いイタリアは憲法で家族を「婚姻に基づく自然な共同体」と規定。西欧主要国の中で唯一、同性婚やシビル・ユニオンを公的に認知する制度がない。

     法案を提出した中道左派・民主党のモニカ・チリーナ上院議員(52)は「イタリアが欧州他国に比べて法整備が遅れているのは、文化的な問題によるものだ」と話す。

     イタリアでは一昨年、外国で挙式した同性カップルの婚姻届を地方自治体が受理するケースが相次いだ。取り組みの遅れを受け、欧州人権裁判所は昨年7月、同性カップルに婚姻やパートナー関係を認めないのは「人権侵害」にあたるとして、イタリア政府に損害賠償の支払いを命令。政府への法整備圧力が強まっていた。

     28日の法案の上院審議入りを控え、23日にはイタリア全土の98の市町村で同性愛者や支援者らが「イタリアよ、目を覚ませ」をスローガンに法整備を促すデモを繰り広げた。同性愛者団体は「議会は国民の声に耳を傾けるべきだ」と主張している。

     これに対し、反対派議員は修正動議を議会に提出。イタリア司教協議会のパオロ・ジェンティーリ神父は「法案では、同性パートナーが前の異性配偶者との間にもうけた継子が養子となるケースが想定され、受け入れられない」と指摘。フランシスコ・ローマ法王も22日、「神の望む家族との混同があってはならない」とくぎを刺した。

     だが、世論は受け入れに傾いている。ミラノ大学のカルロ・リミニ教授(私法)は「イタリア社会は法案を受け入れる用意ができている」とみる。

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