メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

第1陣・元患者家族59人が国提訴へ

 国の誤ったハンセン病患者隔離政策で深刻な差別被害を受けたとして、元患者の家族による国家賠償訴訟の準備を進めている原告弁護団は24日、熊本市で記者会見を開き、第1陣として元患者家族59人が2月15日、国による謝罪と1人当たり500万円の賠償を求めて熊本地裁に提訴すると発表した。3月29日にも第2陣が提訴する予定で、原告はさらに増える見通し。

     弁護団によると、第1陣の原告は東北から沖縄までの37歳から91歳の元患者家族59人。元患者が隔離政策で療養所に入所させられるなど地域社会から排除されたことで、家族関係を断ち切られて結婚や就職で厳しい差別にさらされるなどの被害に遭った。被害に対する国の法的責任を明確にし、すべての元患者家族の被害回復策などを盛り込んだハンセン病問題基本法の改正を目指す。

     提訴に向け実名を公表した原告の一人で、岡山県に住む原田信子さん(72)は「小学2年の時、父が強制収容されて保健所の人が家中を真っ白に消毒した。それからは学校でいじめられ、近所付き合いはなくなった。いろんなことを乗り越えて現在まできた」と振り返った。原告団長の林力さん(91)=福岡市=は「差別や偏見のため疎外された多くの元患者家族のために闘いたい」と決意を込めた。

     ハンセン病患者隔離政策を巡っては、熊本地裁が2001年に違憲と認めて国に元患者への賠償を命じた。国はその後、元患者らに補償金を支払ってきたが、家族固有の被害に対する救済措置は設けられなかった。弁護団の徳田靖之共同代表は「家族の被害は患者とは違った意味で深刻であることは承知していたが、力不足から今日まで裁判に訴えることができなかった。この家族被害の問題を解決しないとハンセン病問題は解決しない」と述べた。

     弁護団は第1陣の提訴後に全国一斉の電話相談を予定。第2陣提訴に向けて全国で原告の掘り起こしを進める。問い合わせは菜の花法律事務所096・322・7731。【柿崎誠、井川加菜美】

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. アイドル刺傷 容疑者「ツイッターをブロックされた」
    2. アイドル刺傷 母、京都府警に電話…「執拗に嫌がらせ」
    3. 東京・小金井のアイドル刺傷 「ファン」一方的に好意 書き込み、攻撃性が激化
    4. 住居侵入 福山雅治さん方に 容疑のコンシェルジュを逮捕
    5. 東京・小金井のアイドル刺傷 「無視されたので追った」 容疑者、駅近くで声かけ

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

    [PR]