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反体制の有力組織が不参加

「結果に従うつもりはない」 停戦実現は極めて困難に

 【ジュネーブ秋山信一】シリア反体制派の有力武装組織「アフラル・シャム」の幹部、ホッサム・サラマ氏は27日、ジュネーブで29日から開かれる和平協議への不参加を言明、「反体制派の交渉団はシリア国民の代表とは言えず、協議の結果に従うつもりはない」と述べた。毎日新聞の電話取材に答えた。有力組織が和平協議の正当性を否定したことで、仲介役の国連が目指す停戦の実現は極めて困難な情勢になった。

     サラマ氏は反体制派の交渉団について「革命と関係ない勢力、アサド政権と近い勢力、小規模な勢力の集まりだ」と指摘。アフラル・シャムが「今回の和平協議には一切関わっていない」と説明した。また、「対話による解決自体は支持するが、革命の目的を達する対話でなければ意味がない」と述べ、アサド大統領の退陣などが確約されない中での和平協議への参加に否定的な見解を示した。

     アフラル・シャムは北西部イドリブ県を実効支配する反体制派の連合部隊「ファトフ軍」の中核を占め、北部アレッポ県や中部ハマ県などでも勢力を保持している。昨年12月には他の有力組織と共に統一交渉団の結成に動いたが、「政権に近い勢力が加わっている」などとして交渉団から離脱。その後も水面下での協議には関与している模様だが、サラマ氏は改めて和平協議への不参加を確認した。

     国連は和平協議の優先課題として、過激派組織「イスラム国」(IS)や国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」を除く紛争当事者の停戦を掲げていた。だが北部地域での停戦実現にはアフラル・シャムの協力が不可欠だとみられている。

     アフラル・シャムを巡っては、イドリブ県などで「ヌスラ戦線」と共闘関係にあり、アサド政権やロシアは「テロ組織だ」と批判している。一方、サウジアラビアやカタールは「反体制派の一角」と位置付け、和平協議への参加を後押ししていた。

    米「前提条件なしで参加すべきだ」

     【ワシントン和田浩明】29日に予定されているシリア和平協議に関し、米国務省のトナー副報道官は27日、「歴史的機会だ」と意義を強調、政権側の空爆や包囲作戦の停止を参加条件に掲げる反体制派交渉団に対し、「前提条件なし」で参加すべきだと呼びかけた。

     米国は反体制派交渉団を支援しているが、トナー氏は交渉は数カ月単位の「長く困難な過程になる」として、早期の開始が重要だと指摘。内戦の終結を求めるシリア国民の期待に応えるべきだとも述べた。

     アサド政権軍による反体制派支配地域の包囲や人道支援搬入の妨害、空爆の中止といった交渉団の要求について、トナー氏は「深刻に受け止めている」と述べつつ、和平協議の場で交渉すべき内容だとの考えを示した。

     ロシアの軍事支援を受けるアサド政権は最近攻勢を強めているが、トナー氏は「シリアの情勢に軍事的解決はない」とけん制。交渉を通じた暫定政権の樹立や新憲法下の総選挙などへの関与を求めた。

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