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首都圏新鉄道網を議論 年度内に優先度 

東京圏の主な鉄道構想

 国土交通省の有識者会議「交通政策審議会」で、首都圏の鉄道整備が議論されている。2020年の東京五輪などを見据え、審議会は今年度末までに出す答申で新線整備の優先度を示すとみられる。ただ、利便性が高いとされた新線でも実現するには巨額の建設費負担が課題になる。【山口知】

     首都圏では、海外などとの窓口である羽田、成田両空港と都心部との交通アクセスの悪さが以前から指摘されていた。東京五輪や訪日外国人観光客の急増を背景に、交通アクセスを改善する機運が高まり、鉄道各社などは新線の構想を練っている。

     「都心直結線」は押上−泉岳寺間の地下に新しい線路を整備する構想。京成線の押上−成田空港間、京急線の泉岳寺−羽田空港間の2路線を結び、東京駅の近くも通るようにする。「蒲蒲線」はJR、東急の蒲田駅と、約800メートル離れた京急の蒲田駅とを結び、羽田空港から東京都西部、埼玉県などへ行きやすくする狙いがある。JR東日本の「羽田アクセス線」は、東海道線など3線と羽田空港間で線路を整備し、JR各線から羽田空港へのアクセスを良くする。

     東京五輪に向けては、都心部と選手村などができる東京都江東区など臨海地域を結ぶ地下鉄新線の構想がある。また、都営大江戸線、東京メトロ半蔵門線、小田急多摩線などで延伸構想があり、郊外に行きやすくするのが目的だ。既に周辺の自治体が国交省に要望を出すなどしている。

     いずれの構想も、1000億〜数千億円とされる多額の建設費をどうひねり出すかが最大の課題だ。国や自治体、鉄道会社間での負担割合などはまったく決まっていない。答申で優先度が高いと判定された路線でも、その実現には曲折も予想される。

     交通政策審議会の答申では、新線整備以外の方策も盛り込まれる予定。訪日外国人観光客の増加に対しては、駅や車内で多言語のアナウンスを増やすことや、無料通信が可能な「Wi−Fi」(ワイファイ)の整備などを指摘する見込みだ。

     高齢化社会を見据えたバリアフリー対策では、ホームから線路への転落を防ぐ「ホームドア」整備や、駅構内の段差解消などを指摘する見通し。近年増えている鉄道の遅れに対しては、トラブルが起こった区間以外での折り返し運転強化などを提言するとみられる。

     【キーワード】交通政策審議会

     交通に関わる重要な政策課題について調査・審議し、国土交通相に意見を答申する機関。委員は学識経験者で構成し、国交相が任命する。審議会の中には「交通体系」、「観光」、「陸上交通」などテーマごとに審議する分科会が設置されている。

     首都圏における鉄道整備の在り方については、訪日外国人観光客の増加などを踏まえ、2014年4月に国交相が審議会に対して調査審議を諮問。陸上交通分科会の下部組織の小委員会で具体的な議論を行ってきた。

     品川と名古屋を結ぶリニア中央新幹線計画も同様に、国交相が審議会に調査などを諮問。沿線自治体などの意見を聞いた上で11年にルートなどを答申した後、最終決定された。

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