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元慰安婦の説得難航「当事者不在」 合意1カ月

慰安婦問題解決を求める市民団体の集会。元慰安婦(中央)の後ろには、最大野党「共に民主党」のロゴが入った看板も=ソウル市の日本大使館前で2016年1月27日、大貫智子撮影

 【ソウル大貫智子】日韓両政府が慰安婦問題に関し、「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した昨年12月の合意から28日で1カ月となる。合意自体には与党・セヌリ党支持層などの間で一定の評価があるが、元慰安婦は当事者不在だと反発し、韓国政府の説得は難航している。4月の総選挙を前に野党側は批判を強めるとみられ、ソウルの日本大使館前の少女像移転に向けたメドは立っていない。

     「朴槿恵(パク・クネ)(大統領)がやっていることは安倍(晋三首相)と同じだ!」。27日午後、大使館前の少女像を囲むように集まった学生らを前に、元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さん(87)は合意受け入れを迫る韓国政府を非難、合意は無効だと主張した。警察当局によると、毎週水曜日に行われている集会参加者は、合意前は150〜300人だったが、合意直後は1000人に上り、27日も500人ほどが参加した。

     昨年末の合意後、韓国政府は元慰安婦を訪ねて理解を求めているが、受け入れを公に表明する元慰安婦はほとんどいない。元慰安婦側は朴大統領や安倍首相による説明、謝罪を要求しており、反発が収まる気配はない。

     総選挙が近づいていることも政府の説得に影を落とす。27日に行われた市民団体の集会で元慰安婦の後ろに掲げられた看板には、最大野党「共に民主党」のロゴが入っていた。これまでの集会には同党の国会議員も参加。「共に民主党」は合意は無効として元慰安婦に寄り添う姿勢を強調しており、韓国政府関係者は「野党は総選挙で利用するだろう」と警戒する。

     韓国ギャラップが8日発表した世論調査によると、合意について与党・セヌリ党支持層は「よくやった」が50%に対し、最大野党「共に民主党」支持層は「よくなかった」が80%と政治基盤がそのまま反映された格好だ。

     少女像移転については特に反対論が強い。ソウル大の朴※煕(パク・チョルヒ)日本研究所長は「早期移転を求める声が日本側から出ると(設置した)民間団体はかたくなになる。日本政府には、韓国政府が移転に向けて努力できる環境を作ってほしい」と話す。

     ※は吉吉

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