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少子化対策と「出産適齢期発言」の真意とは

インタビューに答える浦安市の松崎秀樹市長=浦安市役所で2016年1月20日、小林多美子撮影

 千葉県浦安市の松崎秀樹市長(66)が、11日に開催された成人式のあいさつで「出産適齢期」について発言したことが波紋を呼んでいる。松崎市長が出産適齢期は18〜26歳と述べたのに対し、日本産科婦人科学会は14日に「学会として、18〜26歳を指すと定義した事実はない」とのコメントを発表した。発言の意図や同市の少子化対策について聞いた。【聞き手・小林多美子、山田泰蔵】

 −−発言の意図は。

 「出産適齢期」については約5年前、浦安で開かれた(米国で卵子提供を受け男児を出産した)野田聖子衆院議員の講演会で初めて知った。その時、18〜26歳と聞いたと思う。卵子が老化することなど知らず、自分自身の不勉強にもショックを受けた。高齢出産はリスクを伴うし、不妊治療を受けている人たちは非常に苦しい思いをしている。そうした事実を知ってもらいたいと以前から伝えてきた。

 一方で、現状は、若いうちに出産、子育てができる社会環境にはなっていない。生活の安定を考えると30代になってからとなるのだろう。自治体として環境整備にできるだけのことをするのが我々の責務だ。(将来の妊娠・出産に備えた健康な女性の)卵子凍結保存の補助事業を今年度から始めたのも「産みたい」と思う女性を支援するためだ。浦安市は2014年度に30億円の少子化対策基金を創設し、他市にはない手厚い支援をしている。

 −−日本産科婦人科学会は18〜26歳と定義はしていないとのコメントを出しました。市長として今後、どう発信していくつもりですか。

 適齢期の話は今後もしていく。ただ、18歳というのはまだ高校生の年齢で、決して高校生に出産を奨励しているわけではない。20代のうちにというのが理想だと思うし、そうできるために我々は環境整備を頑張りたい。

 −−少子化対策に何が必要だと思いますか。

 まず子育てのストレスを減らすことだ。浦安は子育て世帯の核家族率が9割を超えていて、周囲に頼れる人が少ない家庭が多い。妊娠中から子育てまで切れ目なく支援していく事業に取り組んでいる。それと、教育費の負担軽減だ。給付型の奨学金の創設などに取り組んでいるが、一自治体でできることは限られている。北欧では高等教育も無償だ。これは国の仕事で、今後も国に働きかけていく。

日産婦の説明は「25〜35歳前後」

 日本産科婦人科学会(日産婦)が作成した健康手帳では、妊娠に適した時期を「ホルモンバランスがよく、子宮や卵巣の問題が少なく、心身、卵巣機能、卵細胞が元気な期間」と説明している。年齢では「25〜35歳前後」で、40歳を過ぎると妊娠はかなり難しくなるとしている。

 日産婦や日本産婦人科医会、日本生殖医学会などは昨年3月、医学的な妊娠・出産の適齢期やそれを踏まえたライフプラン設計などを学校教育で取り上げるよう有村治子少子化担当相(当時)に要望した。

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