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阪堺電車・住吉公園駅最後の電車出発進行

多くの市民や鉄道ファンに見守られながら阪堺電車住吉公園駅を出発する最終電車=大阪市住吉区で2016年1月30日午前8時42分、幾島健太郎撮影

 大阪市南部と堺市を結ぶ路面電車「阪堺電車」の上町線の終点、住吉公園駅(大阪市住吉区)が今月末で廃止されることになり、30日朝、同駅発の最後の電車が出発した。同線の住吉公園−住吉間約200メートルが廃止されるのに伴い、営業を終える。朝の通勤時間帯しか発着がなく、レトロな駅舎の雰囲気から「都会の秘境駅」などと呼ばれ、鉄道ファンや住民に親しまれてきた。最後の運行を一目見ようと、カメラを手に多くの人が駆けつけた。

 住吉公園−住吉間は線路の敷設から約60年が経過し、改修に数億円かかるため、経営上の判断で廃止が決まった。住吉公園駅の東約100メートルには、阪堺線住吉鳥居前駅があり、乗客にはそちらを利用するよう呼び掛けている。

 住吉公園駅は南海電鉄の住吉大社駅に隣接している。1913(大正2)年7月に開業し、天王寺駅前(大阪市阿倍野区)との約4・6キロを結んできた。2014年のダイヤ改正で、発着本数(平日)は上下132本から朝7〜8時台の10本と大幅に減った。改正前は約700人あった1日の乗降客数も70〜100人に減少した。

 同駅のホームには第二次世界大戦中、空襲に備えて作られた防火水槽があり、金魚約25匹を飼育していた。大阪市立茨田(まった)北中(大阪市鶴見区)に引き取られることになり、30日には金魚の引っ越し作業も行われた。

 最終となった午前8時32分発の天王寺駅前行きの運転士には、女性社員から花束が贈られた。約100人のファンですし詰めとなり、約10分遅れて出発。警笛を鳴らして動き出すと、ホームで見送った人たちから拍手と歓声がわいた。大阪市住吉区の堺谷周子(かねこ)さん(83)は終戦後、住吉公園駅から電車に乗って、中学や高校に通っていたという。その後も買い物の足として利用してきた。「青春の思い出が詰まっている場所なので懐かしい。103年もの長い間、ご苦労様でしたと伝えたい」と話した。【戸上文恵】

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